フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
この日は無性にお寿司が食べたくなり、西新宿にあるお寿司屋さんへ一人でふらりと訪問。
金曜日ということもあり、店内は満席。そして半分以上が海外の方がお客さん。
お聞きしたら近くのヒルトンホテルなどからきているそうで、トリップアドバイザーでも評判が高いとのこと。
そんなインバウンド的な雰囲気の中、カウンターで。まずは瓶ビールをいただきました。
コースは6000円と8000円の2種類あり、つまみと握りが楽しめる「お任せコース8000円」をいただきました。
「もずく酢」
さっぱりとした酸味が最初にぴったり。
お刺身はかつお、旬の梅雨イサキ、ホウボウ。
イサキは皮目を炙り、香ばしさをプラス。ホウボウは昆布と柚子で下味してあるので、お塩でいただきました。
コースはおつまみの後に握りをいただく流れだったようですが、私が握りで飲みたい!とリクエストしたら、おつまみと握りを交互に出してくれました。
握り「エボダイ」は酢とお塩でしめたもの。
ふんわりとしたシャリに肉厚の肉厚のネタがたまりません。
そしてお寿司といったら日本酒、それも辛口。
「大那 超辛口 純米」
ふくよかで程よいミネラル感があり、すっきり辛口で食中酒としていい感じ。もちろん、握りやおつまみにもすごく合います。
「白いか」は綺麗な包丁のお仕事をされており、軽く表面を炙りお花のように華やか。
見た目も食感も良く、海外の方にも喜ばれそう。
またおつまみに戻り、「ホタルイカのスモーク」。
スモーキーな香りにホタルイカの内臓がもっちりとしていて、お酒が進む味。
これ家で作れないかなあ。
「白えびと真鯛の酒盗」
白えびのまったりとした旨味、酒盗のコクと塩味のハーモニーが日本酒が一層欲しくなる味。
握りに戻り「アジ」。
こういうお魚は絶対お刺身より握りにした方が美味しいと思うんです。
「とり貝」
コリコリとした食感と貝の旨味、いいですね。
温かいおつまみは「なめたかれいの煮付け」。
甘辛く生姜がほんのり効いた煮汁を染み込んでホロホロといただけます。
ここからまた握りで「マグロづけ」。
お醤油に数分軽くつけたもので、マグロにほんのりと味が染み込み、優しく穏やかな味。
「中とろ」
程よい脂を赤み加減でマグロの旨味をシンプルに味わうことができます。
そして愛媛宇和島産の「大トロ」。
脂がさっぱりとしており、上品な旨味ととろける味。くどすぎない良いバランスの大トロ。
軍艦で「ウニ」。
甘いウニの旨味にうっとり。
「茶碗蒸し」。
表面にお出汁の餡がかかっており、旨味がしっかりと感じられました。
「穴子」
甘いタレにふっくらしたアナゴがホロホロと口の中で溶け出します。アナゴ好き。
「お吸い物」
さっぱりと生のりとネギのお吸い物。
最後ですが玉子だったのですが、あまり好みではないとお伝えしたところ「巻物」に変更してもらいました。
ネギトロだったかな、パリパリの海苔とシャリとご飯、締めにピッタリでした。
最初は一人だったので、本でも読みながらとも思ったのですが 板前さんがかなりフレンドリーな方で好みなども柔軟に対応してくださり、会話をしながら食事を楽しむことができました。
その雰囲気が伝染したのか、気づいたらカウンターのお客さんとも仲良くなり、最後には奄美大島からきていた方が地元で客人をもてなすという「与論献奉(よろんけんぽう)」を始めてくれました。日本人はもちろんのこと、お客さんで来ていた海外の方も全て加わってくださり、お店全体に一体感が。楽しい雰囲気が最後まで続きました。
そしてお会計ですが、お酒を飲んでも1万ちょいとなかなかお手頃。 使い勝手もよく、柔軟に好みも聞いてくれて、そして楽しい雰囲気と良いお店でした。気軽にお寿司気分の時にオススメです。