フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
近所に好みのおそば屋さんができないかなあと思っていたら、気になるお店を発見。住宅街の中にあるそのお店、クラウドファンディングで復活とか色々謎が多いんですよね。当日、Facebookで空き状況を確認して、仕事帰りにふらりとたちよってみました。
この界隈は散歩でよく歩いているのですが、地蔵通りから歩道橋をのぼり線路を越えて住宅街へ。普通のお宅の1Fを改装されてお店を出されていたので、夜は知らなければ通りすぎちゃうほどです。
店内に入ると一般のお宅にきたような雰囲気で、アットホームで落ちつきます。この日は他のお客さんがいなかったので貸し切りでした。
てっきりこちらはお蕎麦頂けるお店かとおもっていたら、なんとラーメンカテゴリなんですね。全粒粉の小麦で手打ちで作った麺を「小麦そば」といっているとのこと。〆に小麦そばをいただくとして、まずは日本酒から。
「酒屋八兵衛 純米ひやおろし」
ひと夏を越えた熟成感でまろやかな味わい。そのお米の旨味と甘みが謙虚に感じられとても品がいい。どんな料理にもより沿ってくれそう。
お通しの自家製ぬか漬け。これは日本酒に合いますね。
「おまかせ前菜の盛り合わせ」。
1人分は多そうだったので、少なめに作っていただきました。しめ鯖やレバー、野菜などちょっとずつつまめます。これはお酒を頂くときにちょうどいい。
〆の麺は「小麦そば つけ 1300円」をいただきました。
全粒粉の小麦2種類で作った手打ち麺はモッチリとしており、香ばしさも感じる。スープは放牧豚とキジをつかったお出汁ということで、キジのコクに豚の旨味が混ざって奥深い。揚げナスも入っていて野菜の旨味もプラスされてます。チャーシューも放牧豚とのことで、味も密度もぎゅっと詰まっています。食べるとラーメンカテゴリなのが納得ですが、でも他のラーメンとは別物ですね。
麺を食べ終わると「麦湯」が。麺を茹でたときの茹で汁とのこと。濃いめの色味ですがどちらかというと旨味が勝っていて、麦湯で軽く割っていただくと飲んだ後の〆スープとしてもちょうどいいですね。
食事をしながらお店の方とお話も楽しみました。元々は経堂にあったとのこと、いったんはやめたのですが今回再度お店をオープンしたとのこと、ご近所のお店情報なども交換させてもらいました。
いろいろこだわりの店主のお話はなかなか楽しかったです。1月くらいから月に1度イベントなどもされるとのこと。個人的には近所に軽く日本酒と麺をいただける場所ができてかなり嬉しい。ラーメンとはひと味ちがうこだわりの「小麦そば」。蕎麦前的な使い方で、是非お酒も一緒に楽しんでいただきたいお店ですね。