フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
アトレの裏手にあるビル内にある個性的なおでん&蕎麦やさんが2018年2月9日にオープン。店内は昭和レトロなインテリアで、昭和世代ならばかなり懐かしいラジカセや本など昔家にあったようなものが所狭しと並んでいます。
そしてテーブルはなく、リヤカー屋台が3つも!好きな場所でおでんをつつくスタイルのようです。
おでんはすでにたくさん入っていて、全てに串がついています。この串がポイントで、串に焼印が付いていたら当たりとのこと。ちなみに当たりを引いたら自分達以外の誰にプレゼントするルール。おでんがコミュニケーションツールとなっていますね。
まずは「生ビール700円」で乾杯。
つまみにおでんを2本ピックアップ。「大根150円」「湯葉てまり串200円」。
関東風のおでんで色も味もしっかり付いています。
ちなみにおでんは自由に取れちゃうので、自己申告制で伝票をつけるのも面白い。
「いか250円」、「こんにゃく150円」、「たまご150円」。定番の具材もしっかり煮込まれています。なんか串が刺さっているだけで楽しい。でもあたりはまだ出て来ません(笑)
トマトのおでんは形が崩れるみたいで、別皿で持って来てくれました。またおでん以外のサイドメニューもあったので、渋めに「身欠きニシン煮1200円」も頼んでみました。甘辛い味わいの煮込まれたニシンはお酒のアテにバッチリです。
となると、日本酒も飲みたくなってきました。アルコール系はビールにハイボール、自家製酒、そして日本酒など。日本酒は定番メニューの他に、その日のオススメなどありました。写真は高知の「文佳人」、山形「山川光男」、「満寿泉Pero」。
いただいたのは山形「山川光男 2018 ふゆ 700円」。
山形県の4つの蔵元による共同プロジェクトで作られたお酒で、今回は楯野川で作られたもの。ピチピチでフレッシュな純米大吟醸無濾過生原酒で、甘くてジューシー、繊細で可愛い味。
日本酒を飲んでいたら、隣のお客さんも日本酒がお好きで、かなりお酒の話で盛り上がりました。この距離感が楽しい。
そしてある程度おでんを食べた後は締めのお蕎麦を。お蕎麦を打ってくれるのが、内村光良さんがしゃべくり007にて死ぬ前に食べたいお蕎麦で紹介したお店の蕎麦職人の織田さん。めちゃくちゃ期待しちゃいます。
「天せいろ1700円」。
めちゃめちゃ繊細で細く、美しく輝いています!蕎麦だけでまず味わうと、風味と甘味と旨味が口いっぱいに広がって美味いの一言。つゆは「かえし」と「出汁」がきれいに調和した辛口でしっかりめ。つゆをつけても繊細で香り高く、喉越しもとにかく美味しいです。
天ぷらはえび、きのこ、ズッキーニなど和洋折衷。衣しっかりめでサクサクです。
蕎麦湯もしっかりと出していただきました。想像を超える蕎麦のおいしさに、久しぶりに感動。恵比寿で一番美味しいお蕎麦がいただけるんじゃないかな。
結局おでんクジは当たることがなかったのですが、駄菓子屋のようなおでんのシステムや、昭和のゆったりとした雰囲気がかなり心地よくまったりとしてしまいました。また隣の方とも自然と会話が弾み、一緒に楽しく飲んでしまうという魔法もとても楽しかったです。
楽しくおでんをつつきながら、楽しく飲みたい時にオススメです。そして恵比寿で一番美味しいと思う、締めの蕎麦はマストで食べてみてくださいね。
東京おでんラブストーリー (おでん / 恵比寿駅、代官山駅、中目黒駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.8