フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
連休はお家で缶詰お仕事。気分転換に突然思い立って「レストランキノシタ」へ。当日予約でもひとりだったのですんなり入ることができました。昔は初台から参宮橋にかけて、こういうカジュアルにいただけるフレンチが結構あったのですが、気づいたらここ1軒に。今となってはなんだか貴重です。
13時過ぎていたので、店内はすでに食事を終わったお客さんが多く、キッチンのほうもまったりしておりました。ランチは2500円のコース（前菜、メイン、デザート、飲み物）がついているものをチョイス。
前菜は「タスマニアサーモンのスモークとじゃがいものクレープ」。勝手にもっと軽いものかと思ったら、じゃがいもでしっかりしているクレープがずっしりときます。でも美味しいですよ。他は新玉ねぎのムースとパテカン。他も良かったかな。
ワインは飲むつもりがなかったのですが、前菜の重さに負けてランドックの赤ワインを。「Saint Antonin Les Jardins（サン・タントナン レ・ジャルダン）1000円」。グルナッシュ主体で、滑らかでフルーティー。カリニャンが骨格を与えており、しっかりしたフレンチにカジュアルに合わせることができるいいワイン。飲みやすいです。
メインはお魚をチョイス「真鯛のポワレ 五穀米のリゾット アメリケーヌソース」。旨味がぎゅっとした真鯛にエスプーマーなソースが軽そうに見えますが、やっぱりしっかりボリューミーな味わい。五穀米のリゾットがアルデンテで食感のバラエティが楽しいです。
デザートは「紅あずまのクレームキャラメル バニラのアイスクリーム」。ぎゅっと濃厚なプリン型のキャラメルクリームにしっかり美味しいバニラアイス。やっぱりデザートまで美味しくないとフレンチじゃない！デザートが美味しいと本当に安心します。
食後のコーヒーも入れたてのもの。苦いコーヒーと甘いデザート、お腹がいっぱいでもこれは別腹です。
こちらのお店は人気のランチで鍛えられているのか、オペレーションに無駄がないのにびっくり。お料理のタイミングなども待たせることなく、出てくるのもさすがですね。
それにしても変わらないボリューミーで安定感のあるお料理たち。こういうタイプのお店が少なくなってきたので、いつまでも変わらずこのままでいて欲しいレストランです。