フードメディアディレクターの福田美佐子です。
鎌倉で予約がとりづらいフレンチといったらこちらのエテ。友人のお誘いで2ヶ月前から予約を入れてもらい、ランチで初めてお伺いしました。最寄り駅は和田塚駅 ですが、鎌倉駅西口から歩いて10分ほどなので鎌倉散策をしながらゆっくりとお店に向かいます。
ランチは11:30からスタート。この日は4人での予約だったので、入り口ちかくのテーブル席に案内されました。ちなみにカウンター席からはキッチンが眺めることができるようです。
ランチコース 3,000円で、メイン以外はお任せとのこと。何が出てくるか楽しみ。
・アミューズ
・前菜2品
・メイン(肉料理)3品から1つ選べます。
・デザート
・食後の飲み物&チーズケーキ
早速、アミューズから。「蟹みそのバーニャカウダ」。色とりどりのお野菜になんと蟹味噌と蟹がはいったバーニャカウダのソース。このソースだけで飲めちゃうほどお酒を飲む人にはぐっとくる味。アミューズといいつつ、お野菜がたっぷりといただける一皿ですね。
ということでワインも注文。この後の前菜も考慮して、最初は白ワインのリースリングをチョイス。
そして、焼きたてのカンパーニュと豚肉のリエットも出てきました。
前菜の1品目は「ウドとヤリイカ、蛍イカのサラダ」。縦に薄くスライスしたウドのほろ苦さとシャキシャキの食感に、イカたちの魚介のうまみ。さっぱりとしており、すごく和食っぽい印象。
前菜の2品目は「金目鯛の炙りとホタテのすり身のグリンピースソース」。グリンピースの緑に金目鯛のピンクと見た目が春らしく軽やか。あぶった金目鯛は香ばしく、甘みのあるグリンピースのソースがそれぞれの素材たちを優しくまとめている感じ。こちらもさっぱりと和食のような一皿。
メインに向けてワインは赤にシフト。軽めにしてくださいとお伝えしたら「Les Griottes」というガメイ100%のワインをオススメいただきました。ピエール・マリー・シェルメットという女性の作ったワインで優しい香りと軽い飲み口でランチにピッタリ。
メインはみんなで別々のものをオーダしてちょっとづつ食べ比べしました。
「金華豚肩ロースト」。力強い厚切り肉に上品な脂でしっかりめのお肉。
「イチボのステーキ」。とろけるような肉質が素晴らしく、肉自体の美味しさを味わえます。
「イノシシのパイ包み焼き」。こちらは2名からのオーダーです。ミンチの猪肉の中にはフォアグラが。サクサクのパイと組み合わせて、味の三重奏を楽しみます。
デザートは2種類。冷たいデザートの「マスカルポーネチーズムースとシャーベット」。黒いものはなんとトリュフではないですか。種類のミルク、チョコ、コーヒーとさっぱりとしたシャーベットにマスカルポーネの濃厚さ、そしてトリュフのアクセントが甘いのが苦手な方も美味しくいただけると思います。
友人の目の前には温かいデザートの「リンゴのタルト包み」。サクサクで温かいタルトの中にはリンゴが、そしてその上にベリーのシャーベットと食感と温度と味のハーモニーが素敵。
食後はカフェ。カップが載っているお皿が大きいのでオシャレ仕様なのかな?と思っていたら、この後にくるチーズケーキが収まるようです。
チーズケーキは好きなだけ取り分けてくれます。とはいいつつ、かなりお腹いっぱいなので、控えめな量でお願いしました。
そして無事にカフェの横に鎮座したチーズケーキ。口当たりはスフレのようでふわっと口の中でとろけていきます。これだったらもう少し頂けたかもという欲がでてくるほど、軽ろやかで後を引く味。
11:30スタートでゆっくりと食事を楽しみつつ、食べ終わったのが15:00過ぎ。ワインと合わせて一人5000円とお値段以上の満足感でした。
お料理は前菜は比較的あっさりとしておりますが、きちっと塩は決まっており、ワインを飲む人に合わせているのがいい。そして店員さんたちのホスピタリティも素敵で、すごく気持ちよくお食事をいただくことができたのもよかったです。
鎌倉は少し遠いのですが、また季節が変わったころに再訪したいと思わせてくれる、透明感あふれる素敵フレンチでした。