フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
以前からブックマークをしていたワインバー。井の頭線沿線に住んでいる友人との食事のため、初めてお伺いしてきました。お店は路地を入ったところにあり、落ちついた感じ。
入って早々、常連さんと店主で何やら会話しており、一見さんは入りにくい雰囲気。予約をしていることをお伝えすると、空いている席へどうぞということでカウンターの一番奥に。
最初は白をということで、白3種からチョイス。
「Sauvignon de Touraine Frants Saumon Un Saumon dans la Loire(ソーヴィニヨン・ド・トゥーレーヌ[2015]アン・ソーモン・ダン・ラ・ロワール)」。フランス・ロワール、ソーヴニヨン・ブランらしい、爽やかで軽やかで果実味溢れる嫌みの無いワイン。
「菜の花サラダ 700円」はシンプルに菜の花とトマト、そしてナッツかな。シンプルですが、美味しい。最初のソーヴィニヨンとも合いますね。(このサラダは気に入ったので、後日真似して家でもつくってみました。)
「豚舌とセリのテリーヌ 850円」。柔らかな豚舌にセリという組み合わせをゼリーよせでまとめております。さっぱりした旨味にセリの薬味の風味がいいですね。
「Ch.La Baronne Grenache(シャトー・ラ・バロンヌ グルナッシュ(ピンクラベル)[2015])」。フランス・ランドックの赤、グルナッシュ。南仏っぽい若くてフルーティな感じ、でも後味はエレガントで飲みやすい。南のピノ・ノワールっていわれているようです。とにかくいい感じで飲みやすい。
「パテドカンパーニュ 850円」。パテカンってその店の実力が出ると思うんです。こちらのはスタンダードで愚直な感じですが、安心感のある美味しいパテカンでとてもいい!
パテカンに合わせて、今度はシュッド・ウエスト、ベルジュラックの赤「Ch. Vari Bergerac Rouge(シャトー・ヴァリ ベルジュラック ルージュ)」を。葡萄はメルロ70%、カベルネ・ソーヴィニョン30%。ボルドーの正統派が優しくなった感じ。スパイシーさと果実味が溢れており、結構好みです。
赤ワインに合わせて「鴨とむかごのメリメロ 1300円」が出てきました。ジューシーな鴨とホクホクのむかごを甘みのあるソースでまとめております。甘いソースと鴨がとても似合います。
〆は「ホタルイカとフレッシュトマトの手打ちパスタ 1200円」。パスタはタリアテッレ的な太さ、ホタルイカの旨味とトマトの酸味と甘みがパスタと絡み合い、シンプルな味わい。味加減がとてもいい。
それにしてもここはワインのセンスもよく、お料理も控えめながらベースのしっかりした安心感のあるものでどれも外れ無し。カウンターも広めでひとりでも居心地よく過ごせそう。ですが、店主がちょっと人見知りで、初回は少し気を使いました。サービスは少し苦手なのかもしれませんが、ランチも美味しいという噂も聞いているので、今度またふらり立ち寄ってみたいです。