フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
先週末に尊敬する友人が「歌舞伎×上海蟹の会」を企画してくれました!歌舞伎は国立劇場の12月公演「東海道四谷怪談」。忠臣蔵とセットですすむストーリーは初心者にも分かりやすく、見所は市川染五郎さんが扮するお岩さん。お化けになっていく所は悲しくもありながら、その後の恨みを晴らして行く様子の仕掛けがアトラクションのようにすごかった!そして最後の忠臣蔵のシーンはきらびやかでストーリーとしてもコントラストが際立って、本当に素晴らしいものでした。
前置きが長くなりましたが、そんな歌舞伎の余韻を残しつつ三田の中国飯店へ。こちらは友人行きつけのお店で、都内でもサイコーの上海蟹がいただけるとのこと。コース内容も上海蟹づくしにしていただいたようで、とても楽しみです。
まずは前菜。「上海蟹の酔っ払い漬け」をはじめ、チャーシューやピータンのムースなどちょっとづつ色々な盛り合わせ。上海蟹はかなりしっかりと酔っぱらっており、紹興酒にも負けないコク深い蟹味噌が印象的。
そして本日の主役の上海蟹をみせていただきました。わしゃわしゃと動いてとても元気な蟹達。ちなみにオスとメスの区別は裏側の形で分かるそうです。
「海老の湯葉巻き揚げ」。旨味たっぷりの海老を湯葉で食べやすいスティック状のサイズにまとめて揚げてあります。辛めのソースがアクセントとなっていい感じ。
つづいて「北京ダック」。ネギとキュウリをたっぷりの北京ダックで包まれており、肉厚、ジューシーでかなり美味しい。
メインの「上海蟹の蒸し物 オスとメス」が出てきました!ほぐした身にオスは白子が、メスは卵がたっぷりと。左側のオスは白子と味噌がねっとりと口のなかで絡み、何ともいえない濃厚さがたまりません。メスはねっとり感はないものの、ホロホロとした卵の食感と蟹の身との組み合わせがまた違った印象に。こんなに美味しい上海蟹は初めていただいたかも!
蟹の余韻に浸っていたら「ふかひれの姿煮込 蟹味噌入り」が出てきました。大きなフカヒレととろみのある蟹のソースがまた絶品!こんなに贅沢をしていいものでしょうか。
そして「豆苗と上海蟹の蒸し点心」と「香鶏と伊達鶏のスープ」。点心の中には蟹と蟹味噌が入っており、味噌の黄色と豆苗の緑が目にもきれい。そしてスープは2種の鶏の出汁が濃く深く広がります。
〆のご飯は「上海蟹のあんかけご飯」。小振りのお椀に入ったチャーハンにもかにがたっぷり。ご飯と一緒にいただくと、また雰囲気が変わって違った美味しさが味わえますね。
デザートは「マンゴープリン」。とろけるような食感にマンゴーの果実とフレッシュさが感じられる上品なお味。これまた美味。
お酒のお写真はありませんが、最初ビールを頂いた後はずっと紹興酒。やっぱり中華には紹興酒が似合います。
この冬、美味しい上海蟹を食べたいと思っている方、迷わずこちらにいらしてください!少々奮発するかもしれませんが、絶対的なクオリティと美味しさに大満足するはずです!
中国飯店 三田店 (中華料理 / 三田駅、田町駅、赤羽橋駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0