フードメディアディレクターの福田美佐子です。
多摩センターからの帰り、友人と飲むために初めてつつじヶ丘の駅に途中下車。急行は止まるのですが、なかなか降りる機会がない駅。この辺りだと調布、仙川、千歳烏山のほうが飲食店があり、なにかあればそちらを使うんですよね。そんな未知のエリアで何も情報がないまま、直感でこちらのお店に入ってみました。
入り口は大正レトロな佇まい。店内に入ると結構広々しており、以前は喫茶店だったのかなと思わせる雰囲気ですが、後からお聞きしたところ以前は美容院でまっさらな状態から今の感じに仕上げたとのこと。なんだかおしゃれですね。
とりあえず最初にお通しが出てきました。タラの焼き物とおひたし。おひたしはちゃんとお出汁がきいていて、とても上品。きちんとした仕事を感じられます。
こちらのお店、入ってから気づいたのですが栃木県の地酒を500円で飲めるんですよね!それを聞いただけで、もうテンションがあがります。メニューには30-40種類ほどあり、どれを頂こうかかなり迷います。そんな中、大好きな大那があったので、こちらからスタート。「大那 特別純米 ひやおろし500円」。辛口で芳醇タイプで深みのある香りと旨味がとてもいい感じ。
そして「さかな串」という面白いメニューを発見。おひとりさまでも気軽に焼き魚が食べれるようにということで考えたとのこと。8種類ほどある中から「銀だらの西京漬 360円」と「金目鯛のぬか漬け 340円」チョイス。こんなにコンパクトになっているのに、皮目がパリッと焼き上がっており抜群の焼き具合。魚の脂と旨味がじゅわっとひろがり、味も文句なし!いや〜、これは日本酒がすすみますね。
「秋田県産 しいたけ塩焼き 480円」。こちらは肉厚のしいたけをシンプルに焼いたもの。お塩とかぼすでいただいたのですが、ジューシーなしいたけの旨味はオトナ味。そして茎の部分もだしてくれるのもいい。
お酒はどんどんすすみます。次は「澤姫 純米吟醸 ひやおろし」と「惣誉 ひやおろし 生もと特別純米酒」の飲み比べ。澤姫は爽やかでキレもあり、とてもきれいな味のバランスで女性的な味わい。それと比べると惣誉は昔ながらの生もと仕込でつくられているため、芳醇で旨味しっかりめで男性的かも。
「国産若鶏味噌漬けオーブン焼き 680円」。魚もそうでしたが焼き物の火加減がとても上手。こちらもお肉がジューシーさを残しつつ表面はパリッとしており、とてもいい仕上がり。味噌味が先ほどのひやおろしたちとの相性もすごくいい。
そしてお店の外にも看板があったおでん。おすすめらしいので「おでんお任せ5種 890円」をいただくことに。大根、ちくわぶ、たまご、ポーク、イカ天が入っていました。2人でシェアしやすいように半分にきってだしてくださったのが心憎い。お酒を飲む人向けなのか、味つけは塩分がしっかりしたタイプで、具材に味がみっちりとしみ込んでいます。
日本酒のラインナップの中にもレア酒もいくつかありました。もちろん、量は少なくなるのですが、それでも500円。その中から「旭興 純米吟醸 生原酒 無加圧斗瓶取り(だったと思います)」をチョイス。リーデルのワイングラスで優雅にでてきました。メロンのような香りと上品な辛口、余韻がとっても心地よい。
そろそろ〆ということで「うす焼きちゃん とろけるチーズ 480円」を。薄く四角にした焼きおにぎりの上にチーズがのっており、若い人に人気がありそう!
そして栃木から取り寄せたという「漬け物盛り合わせ 580円」。らっきょう、ごぼう、しょうが、たくあんの4種類。ご飯と一緒でもよし、もちろんお酒と一緒でもいい感じです。
結局この日は2人でなんだかんだ飲んで一人5000円。(写真で紹介していないのもあるので。)お料理も丁寧な仕事でどれもちゃんとしており、何と言っても栃木のお酒がいろいろ試せるのが嬉しくて、盛り上がってしまいました。
最後に今度飲みたいお酒を記念にパチリ。若駒も仙禽も何気に好みなのですが、改めて並べると栃木のお酒なかなか気になる顔ぶればかり。当面は飲み比べのために途中下車する機会が増えてしまいそうです。
※お得情報:毎週水曜日は「ボンジョビ」と称して、女性は一杯350円でいただけます。量は通常500円のものより少なめですが、日本酒好きの女性におすすめです!詳しくは「デンゾウ・バー」のサイトをご確認くださいね。
デンゾウ・バー (日本酒 / つつじケ丘駅、仙川駅、柴崎駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.7