2026年8月訪問。
お仕事の仕入れで友人と新潟・糸魚川へ。
午前中に翡翠のお店をいくつか回り、午後は小滝川ヒスイ峡へ足を伸ばした帰り道。夜の閉店ギリギリの時間に滑り込んだのが、こちらの「そば処 泉家」さんでした。

暖簾をくぐって中へ入ると、靴を脱いで上がるスタイル。
店内は木の温もりがあって広々としていて、とても綺麗です。
この一帯は2016年の糸魚川駅北大火で大きな被害を受けたエリア。泉家さんも火災を経て新しく再建されたそうですが、お店の一角にはかつての面影を残す小上がりの座敷席や囲炉裏の造りが再現されていて、どこか懐かしい昔ながらの蕎麦屋さんの空気が流れています。
場所は本町通り商店街のなか。お隣は加賀の井酒造さんで、お品書きの日本酒にも「加賀の井」が並んでいます。

夜の閉店間際の時間帯でしたが、地元の常連さんがひっきりなしに訪れていて、地域に愛されているのがよく分かります。
お店を切り盛りされているお母さんの接客もとても感じが良くて、ほっと一息つける温かさ。

お品書きを眺めつつ、今回はシンプルに「手打ちせいろ」をお願いしました。
お品書きをよく見ると、お蕎麦は「せいろそば」と「手打ちせいろ」の二段階。あとで知ったのですが、手打ちのほうは毎朝一回、十数人前だけ打つのだそうです。その分がなくなったら手打ちはおしまい(他のお品は通常どおり)。閉店間際に残っていたのは運が良かったみたい。手打ち目当てなら、早めに行くか、電話で取り置きをお願いするのが確実です。
いただいたお料理
手打ちせいろ

運ばれてきたのは、角がキリッと立った瑞々しい手打ち蕎麦。
そば粉は国内産の石臼挽き。皮ごと挽いた「挽きぐるみ」を、二八で手打ちしているのだそうです。ひとくち手繰ると香りがしっかり立ち、噛みしめるほどに蕎麦本来の甘みと風味が広がります。
派手さはないけれど、愚直で丁寧、実直に美味しいお蕎麦。
すっきりとしたつゆとの相性も抜群で、あっという間に平らげてしまいました。最後は熱々の蕎麦湯でつゆまでゆっくりと堪能。
このつゆ、もり用とかけ用でかえしから別に仕込んでいるのだそう。つけて食べるつゆと、飲み干すつゆは別物だから、という考え方。化学調味料は使っていないとのことでした。
落ち着いた空間、安心感のあるお味とお値段、そして何より温かいおもてなし。
仕入れの移動で少し疲れていた体にしみわたる、大満足の夜ごはんでした。
次回また糸魚川に来た際も、絶対に再訪したいです。