フードメディアディレクターの福田美佐子です。
2014年12月に神楽坂にオープンしたこちらのお店、フレンチに日本ワインを合わせるというコンセプトということで、日本ワイン好きな方のFacebookページで知りました。私も去年から日本ワインにかなり興味をもっており、フレンチとのマリアージュを楽しみにしながらとある週末のランチでお伺いしました。
お店は神楽坂のガレット屋さんの奥の路地を通り抜けて、静かな場所にあります。2Fの店内は全面ガラス張りで晴れた日はすごく気持ちいい。お料理はカウンターでシェフ1人でまわしているようですね。
壁にはこちらで頂ける全国のワイナリーさんの名前が地図にマッピングされていました。ココ数年で本当にいろいろな日本ワインがお店で飲めるようになったなという印象。
土日ランチコースは「前菜+スープ+メイン+食後の飲み物」で1500円。平日は前菜なしで1000円ととにかくお得!シェフいわく、1人でやっているため極限までコストを押さえて頑張っているとのこと。そして仕入れは、なんと自転車で毎日築地に通っているらしい。
こういうお店はしっかりワインを合わせて応援しなければということで、1杯目は山梨の「マルスワイン マスカットベリーAのロゼ」で乾杯!
前菜は3種類選べます。ちょうど3人でお伺いしたので各自別々のものをチョイスし、シェアすることに。
前菜の1つめは「パテドカンパーニュ ピクルス添え」。スタンダードなパテカンに遊び心のある可愛らしい野菜の切り抜きが!猫とワンコのおやつでしょうか。
前菜2つめは「ノルウェー産サーモンマリネ」。とにかくオシャレな盛りつけに春を感じる色合い。脂ののったサーモンにエスプーマのソースが美味い。個人的にはこれが好みでした。
前菜3つめは「岩手県産十文字鶏もも肉のバロティーヌ」。こちらも見た目が華やかで、さっぱりとした鶏肉はロゼにもぴったりとあう。
付け合わせの自家製パンは全粒粉でしょうか、表面ぱりっと中はふわっとしており、私好みのパン。
ひよこ豆のプレートにのって出てきたのが「ガルバンゾー(ひよこ豆)のヴルーテ」。しっかりと丁寧につくられたひよこ豆スープで、比較的軽くて上品な味わい。量もたっぷりです。
次のメインに合わせて頼んだワインは、長野の「たかやしろファーム ピノノワール」。この頃になるとお店は満席になり、シェフは忙しそうにキッチンとホールを行き来しておりましたが、ワインの説明はしっかりとしてくれます。
メインのお魚は「伊豆産の金目鯛のグリル」。パリパリの表面にふわっとした白身がシンプルで美味い。
お肉のメインは、豚バラ肉のビール煮込みと書いてあったのですが、この日は品切れということで「豚もも肉のロースト」になりました。優しい火入れに優しい味つけで、かなりシンプルな肉料理でもたれません。ちなみに付け合わせはお魚と一緒ですね。
食後の飲み物は、コーヒー、紅茶、緑茶から選べます。デザートは+600円で追加できるのですが、すでにお腹がいっぱいとなっていたので断念。コーヒーのみ注文しました。
和風な器にシナモンがきいたロゴ入りクッキ付きででてきました。細かいところに可愛らしさがあるのがいいですね。
かなりゆっくりとしたランチで13時スタートで終わったのが15時過ぎ。その頃には他のお客さんもいなくなり、最後は貸し切り状態。シェフもちょうど一段落されており、いろいろとお話もすることができました。
日本ワインに合わせるためか全体的にお料理は優しめで、「日本ワイン×フレンチ」の優しいマリアージュという印象でした。コースの前菜はとても華やかで繊細、メインはシンプルという構成で目でもかなり楽しめます。特に女性が好む感じだと思います。
オープンしたばかりで、いろいろと試行錯誤の部分もあるようですが、 オーナーさんのこだわりと奮闘に応援したくなるお店ですね。今度は夜にゆっくりとお伺いしたいです。