美味しいお店がなかなか見つけにくい新宿エリア。そんな新宿に日本酒がいろいろ飲み比べができるお店があるときき、早速いってきました。
場所は歌舞伎町の元コマ劇場近くということで、なんとなくざっくり向かったら、なぜかホストクラブエリアに迷い込んでしまい、お兄さんたちの勧誘をかわしながらやっとの思いで到着。
店内にはいると、カウンターの上には日本酒たち、そしてその下のメニューはその日いただける日本酒の飲み比べセットが張られていました。それにしても日本酒の品揃えは素晴らしく、最初からテンションがあがります。
お料理の注文そっちのけで、まずは「純米大吟醸のみくらべ 1450円」をオーダー。鳳凰美田、田酒、獺祭と人気の銘柄でどれも大好き。一番爽やかなのが鳳凰美田で最初にいただくにはぴったりかな。
もちろんお料理のほうも注文します。まずは「お刺身の盛り合わせ 650円」。お任せで3種類ほど、マグロ、ブリ、のれそれ(穴子の稚魚)が出てきました。ブリは脂が乗っていて今が食べごろで美味しい。マグロも中トロで程よく脂がのっていて旨い。のれそれはクセがなくつるんとしていて、寒天とか白きくらげに感じは似ていて不思議食感。
そして「生牡蠣 650円」。大ぶりでぷりっとした生牡蠣をポン酢でいただきます。さっぱりと食べやすい牡蠣で純米大吟醸ともしっかり合います。
「おぼろ豆腐 450円」。お豆腐はお塩か食べるラー油をつけていただきます。しっかりとした固さもありつつ、大豆の濃厚さと甘さがしっかりと口の中で広がります。お塩でいただくので、水っぽくならないのもまたいいですね。
日本酒のほうはというと「にごり酒のみくらべ 1250円」を注文。こちらは黒龍 垂れ口、くどき上手、十四代です。とろりとした旨味を飲み比べ。先ほどのお酒と比べると濃厚でザ・日本酒たちといったところで、またこのセットもいい。
お酒に合わせてお料理もメリハリのあるものに。「塩辛3種盛り」は甘エビの塩辛、イカの塩辛、ホヤの塩辛の盛り合わせ。甘エビ、イカは日本酒とも合いすごく好き。ホヤはちょっと不思議な味で好き嫌いが分かれるところ。
そしてお店の方におすすめいただいた「寒ブリのしゃぶしゃぶ 4切れ 850円」。脂ののった薄切のブリに千切りにしたキャベツやみょうがなどのお野菜を巻いて、しゃぶしゃぶした後ポン酢をつけていただきます。お刺身でも脂がのって美味しかったのですが、しゃぶしゃぶにしてもかなりの絶品!
そして何気によかったのが「おしんこ盛り合わせ 450円」。ここまで美しく盛りつけられたおしんこってなかなかみないですよね。こういう気配りができる居酒屋さんって大好きです。
そして日本酒は「飛露喜のみくらべ 1550円」。泉川 純米吟醸 ふな口本生、飛露喜 特別純米 無濾過 生原酒、飛露喜 大吟醸の貴重な3種類。東京で飛露喜の飲み比べができるお店ってそうはないですよね。不思議に思って大将に聞いてみると、大将は元々福島でお店をやられていたとのことで、地元で持っていた販売権をそのまま東京でも仕入れられるようにしてもらったとのこと。なるほど、飛露喜を飲みたくなったらこちらに伺えばよさそう。泉川はしぼりたての新酒ということで、濃厚かつ華やか。そして何と言っても大吟醸は辛口でふくよかな味でうっとりしちゃいます。
飛露喜 で気分がよくなったので最後にガツンとお肉を。「牛ハラミ炭火焼 950円」。ハラミは余分な筋などはなく、程よい火入れで柔らかく赤身のうまさが際立ちます。もちろん飛露喜 にも合うあう!
最後の〆ですが、お茶漬けを頼もうとしたのですがラーメンの方がおすすめということでラーメンをオーダー。そしたら餃子も食べてみて!ということで「手作り餃子」もおまけしてくれました。これが思った以上に本格的で美味しいw。
そして「塩ラーメン(ハーフサイズ)450円」。こちらは煮干し豚骨的なスープにちぢれ麺、海苔とチャーシューが入っています。驚くことに、このラーメンも本格的で美味しい。下手なラーメン屋さんに入るならここにラーメンだけ食べにきてもいいくらい。そしてハーフサイズが選べるところもかなりありがたいです。
日本酒の品揃えに心が踊り、その勢いでいろいろとお料理も注文してしまったため、この日はいつもよりちょっと食べ過ぎ。それにしても歌舞伎町に日本酒好きにはたまらないこんな素敵なお店ができていたなんて、びっくりです。大将は東北人らしく素朴で口数は多くはないのですが、おもてなしの心が丁寧なお料理や接客から伝わってきました。
新宿でおすすめできる和食のお店ってなかなか少ないのですが、こちらは自信をもって人におすすめできるお店。また日本酒がいろいろ飲みたくなったらお伺いします。