フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
2021年11月訪問。
長野県上田市にはソウルフードとして人気の「あんかけ焼きそば」があります。
そのルーツを調べてみると大正13年に創業した「福昇亭」のようです。
信州焼きそばの文化の源流となるのは、かつて長野市権堂にあった「福昇亭」。横浜で働いていたこの店の創業者・小松福平が長野市を訪れた際に、「信州で店を出したい」と移住し、大正13年に創業したのが始まりだった。時は昭和初期、山国長野では十分な海鮮食材を調達できなかったため、キノコや野菜をふんだんに使用した信州流の「あんかけ焼きそば」が誕生したという。その後、子ども達によって上田市に「日昌亭」「福昇亭」が開店し、上田にも「信州あんかけ焼きそば」が定着することとなった。(おぉ!信州人より)
上田にあんかけ焼きそばが定着したきっかけとなった「日昌亭」と「福昇亭」の2店舗の味を食べ比べてみました。
福昇亭
ランチで訪問。12時前にお伺いしたので一番のりで入ることができました。
きれいな店内は居心地がよく、広々としていますね。ちょっと高級なお蕎麦屋さんのよう。
あんかけ焼きそばは単品でもオーダーできますが、セットメニューもいくつかあり「やきそばと小ワンタンセット 1030円」を注文。
まずはあんかけ焼きそばがでてきました。香ばしく焼き上げた極細ちぢれ麺に野菜炒めのあんかけ、錦糸卵とグリンピース、具材にチャーシューのほかに豚肉がしっかり入っています。
しっかりと焼き上げられた麺は茶色く、食感もいい。お酢を加えて味の輪郭をしっかりとさせていただきます。
お野菜の甘みやお肉の旨味などが麺と絡み、さっぱりとしつつも病みつきになる味ですね。
セットで付けたワンタンは、小と言いつつ普通のどんぶりにたっぷりと肉入りワンタンがでてきました。
メンマとネギに昭和のしょうゆスープが懐かしい味。
ちなみにランチタイムは12時過ぎるとすぐに満席となっていました。
ランチで待たずにいただく場合は早めに訪問されるのがよさそうです。
日昌亭
夜に訪問。福昇亭と比べると昭和レトロな店構えです。
「やきそば 830円」
単品の焼きそばにスープがついてきました。細めのあげ麺に主にキャベツ炒めのあんかけにしいたけ、チャーシューが少々、飾りに錦糸卵とグリンピースという構成。こちらもお酢をたっぷりかけていただきます。味わいは福昇亭と比べると優しめで野菜の味が全面に出ておりました。
18:30過ぎにお伺いしたのですが、テイクアウトされる方が多いためか、お店での提供がめちゃくちゃ遅かったです。
地元の方のはお店だけでなく、テイクアウトの利用も盛んのようですね。
食べ比べてみて、どちらがおすすめ?
お肉のうまみなども入り、味の輪郭がはっきりとしていたのが「福昇亭」、お野菜の甘みでやさしめの味わいの「日昌亭」でした。
またきれいな店内がよければ「福昇亭」がオススメですね。
どちらも上田のソウルフード「あんかけ焼きそば」の個性を味わえるので、お好みに合わせて行ってみてください!
お店情報
福昇亭
〒386-0012 長野県上田市中央2丁目9−4
広東料理 日昌亭袋町本店
〒386-0012 長野県上田市中央3丁目8−26
【追記】
上田のソウルフードの「あんかけ焼きそば」は町中華の檸檬(れもん)でもいただけます。
食べ比べの候補として、こちらもどうぞ。
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