フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
このエリアに引っ越してきたころ、よく通っていた代々木上原の「バーコントン」。その姉妹店があるのは知っていたのですが、先日バーに久しぶりに立ち寄ったのをきっかけに、セカンドの方にもお伺いしてきました。
代々木上原駅から焼肉のまんぷくの並び、ちょっと奥まったところにあるため、いつも通っていても意外と見過ごしてしまう隠れ家的な佇まいなんですよね。
店内は細長く、バーのようなカウンター席にこちらもバーのようなテーブル席。イタリアンバールときいていましたが、どうもバーの延長にあるような落ちついたオトナの雰囲気。
お料理は定番メニューと黒板のアラカルト。代々木上原なのですが、比較的お手頃価格かも。お店の方と相談しつつ、ちょこちょこと注文。
お通しのグリーンオリーブはお代わり自由。気に入ったらいっぱい食べても大丈夫らしい。大振りのオリーブは上質でいい感じ。
ワインはイタリアワインがグラスでいただけます。まずは「ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ680円」。イタリアマルケ州の白、ヴェルディッキオ100%。青リンゴや洋梨の果実香にセージのようなハーブ香り、喉越しがよくとても爽やか。
前菜はちょっとづつ色々と盛り合わせてもらいました。鴨スモークや鶏ハム、茸のマリネ、生ハム、ホタルイカとトマトスナップエンドウのサラダなど、ワインのアテにぴったりでどれも好み。
そして「シンプル グリーンサラダ680円」。オリーブオイル、ビネガー、塩胡椒のみの味つけで、お野菜のフレッシュさが伝わります。
「真鯛と柑橘のカルパッチョ680円」。お魚と柑橘の組み合わせは、白ワインにとても合いますよね!さっぱりと素材を生かした味つけです。
2杯目は「リボーナ コッリ・マチェラテージ ラ・ムローラ 850円」。こちらもマルケ州のワイン。リボーナ100%。白い花やトロピカルフルーツのような香りに、旨味のある柑橘が酸味とともにジューシーな味わい。そういえば、マルケ州は白は好みなんですよね。
そしてこちらのお店の名物「羽根つきピッツア」。アンチョビとトマト&しらすと菜の花のハーフ&ハーフにしてもらいました!ピザ釜ではなく、オーブンで焼いているとのことで、ワインにもあうピザを目指してつくられたとのこと。薄くてサクサクの生地と具材を味わい、そして耳の部分のカリカリ焼きチーズも旨い!これ、食事というよりワインに本当に合うんです。
ワインはヴェネト州の赤「ソプラサッソ アパッシメント MGM モンド デル ヴィーノ 900円」に。コルヴィーナ・ヴェロネーゼ コルヴィノーネ ロンディネッラと、、葡萄は初めて聞くものばかり。アパッシメントとはイタリア語で「葡萄の乾燥」の意味で、「干して」 旨味を凝縮させた葡萄を使用したワインらしい。濃厚なプルーンの様なエキスがあり、それでいて軽やかでまろやか。ワイン単体でも楽しめます。ラベルもオシャレ!
ちょこちょこつまんでお腹いっぱいに。ちなみにワインはいつも6種類前後グラスでいただけるとのことで、今回のワインチョイスは結構ツボでした。さすがバーの姉妹店、お酒のセンスはぐっときます。
こんな使い勝手がよくて、ワインセンスも良く、お料理の味もボリュームちょうどよいとは、もっと早くに来てればよかった。聞いたらもう7年も営業されているとのこと。代々木上原の隠れた実力店は、私にとってとにかく気軽でちょうど良いお店でした。
夜総合点★★★☆☆ 3.8