フードメディアディレクターの福田美佐子です。
この頃のお気に入りの「トロワザムール」にて、イタリア エミリア・ロマーニャの蔵元、マリア・ボルトロッティ来日イベントがあると聞き、日曜日のお昼に一人でふらりと参加してきました。
こちらのワイナリーは1992年からオーガニック栽培をはじめ、2000年からビオディナミを実践。最新設備など何一つない蔵で健康な葡萄そのものに任せて美味しいワインを作っているとのこと。最初はワイン醸造家であるマリア・ボルトロッティ氏の、ワインセミナーからスタートです。
物腰が柔らかな印象のマリア・ボルトロッティ氏の口から語られるワインへの思いはとても重みがあり納得するものばかり。なぜビオディナミを実践しているかというと、一般的に味を自由に変えてしまう加工ワインにとても違和感があるとのこと。
「本来のワイン」とは、その土地を語るようなものではないといけない。毎年季節が違うようにその年にできる葡萄も違うはずなのに、なぜ味は均一化にできるのか?それはワインに色々なものを加えて味をコントロールしているからだ。
自分たちは自然農法でつくった葡萄を用い、自分たちの土地を語るような「本来のワイン」を作っているのだと。
そんな素敵なお話を伺いながら、まずは白ワインの3種類の飲み比べ。
- マリア・ボルトロッティ ボスコ・ピニョレット(ピニョレット100%)
- マリア・ボルトロッティ マモロ・ピニョレット(ピニョレット100%)樽熟成
- タルビアネイン クラウディオ・プレッシ(トレッビアニーノ100%)
この中で印象に残ったのが「タルビアネイン [2012] クラウディオ・プレッシTarbianein 2012 Claudio Plessi」。程よい微発砲に甘い花やフレッシュな柑橘系果実の香りと完熟果実の香りが本当に心地よい。最初の1杯はシャンパンよりこちらのワインの方が好きかも。
そしてワインと一緒にいただいたのが、恵比寿にある「ヴァンテオ ガレット・スタンド」さんのガレット。目の前でアツアツのガレットを焼いてもらいました。これがまたワインに合うのです!
ワインの飲み比べは赤にシフト。3種類いただきました。
- マリア・ボルトロッティ マティルデ・バルベーラ
(バルベーラ100%) - マリア・ボルトロッティ アルマンド・カベルネ・ソーヴィニヨン(カベルネ・ソーヴィニヨン100%)
- マリア・ボルトロッティ コッリ・ボロネージ
ラ・ナトゥーラ・アマ・ナスコンデルシ
(バルベーラ100%)
2種類のバルベーラの飲み比べは興味深かったです。バルベーラの葡萄は古い株を使っているとのことで、その土地のやさしさや穏やかさが伝わってきました。最初のバルベーラは赤で微発砲しており、甘い果実の香りも感じられすごく爽やか。ちょっとバルベーラっぽくない印象。
そしてもう1本のバルベーラの「マリア・ボルトロッティ コッリ・ボロネージ ラ・ナトゥーラ・アマ・ナスコンデルシ」はラベルがラテン語で「自然は隠れることを好む。」と書いているとのこと。実はEUで表示義務の無い添加物なら加えてもよいという法律を少し皮肉って「本物の自然派ワインは隠れてしまう」「本質はなかなかみえない」といっているらしい。
そんなワインの名前に主張を持ちつつ、味はもちろん素晴らしい!マティルデを中古樽で6ヶ月熟で、深く溶け込んだ果実味と熟成感あるタンニンが滑らか、複雑でおおらかで優しく、何ともいえない余韻がたまらないワイン。お料理と合わせたら最高のアッビナメントが楽しめそう。
テイスティングの後は、他のワインも大放出。かなり飲んでいたので、あまり写真は撮っていないのですが、こちらの「マリア・ボルトロッティ ビィヴェーレ・ビアンコ(ピノ・ビアンコ100%)」は1樽のみの限定生産というレアワイン。ミネラルがふんわりと甘味や香りが心地よい白でした。
〆はデザートガレットも思わず注文。生クリームと苺たっぷりの春を感じるガレット、白ワインにも本当に合います。今度こちらのガレット屋さんにもお伺いしたいですね。
こちらのお店は基本的には自然派ワイン酒屋さんですが、バーカウンターがあり、店内のワインもいただくことができます。イベントも時々やられているようですので、気になる方はホームページやFacebookを確認されるよいと思いますよ!
トロワザムール ホームページ http://www.3amours.com/
Facebookページ https://www.facebook.com/3amourswine/
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