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旬の食材をつかった美しい料理で日本酒を愉しむ。味のクオリティと心地よさは大人な店の安心感。@暗闇坂 宮下 麻布(麻布十番)

とあるイベントの帰りに友人とせっかくだから美味しいものでも、ということで麻布十番の「暗闇坂 宮下」さんにいってきました。実は以前からお店は知っていたのですが、なんとなく行くタイミングを逃していて、今回初訪問なのです。

麻布十番といえば以前は陸の孤島と言われていた場所ですが、このごろは観光化しちゃって週末になると人も多くて落ち着かないなあという印象。でもこちらのお店は商店街から1本は行った場所にあり、なんとなく落ち着いた雰囲気を保っているのがいい感じです。

入り口@暗闇坂宮下 麻布十番

お店にはいると程よい照明に、重厚な木目調のカウンター席、料理人の方がみえるオープンな厨房が目に入ってきました。大人の隠れ家的な落ち着いた感じで、すでに美味しいものを出しますよという雰囲気。これはお食事前から期待が高まります。

食事はお野菜とお魚が楽しめる「宮下コース8000円」予約済みだったので、席の上にはすでにお品書きが。拝見すると旬なものをいただける感じですね。この料理だとやはり日本酒でしょ、ということで最初から日本酒をいただくことに。最初のお酒は「明鏡止水 ひやおろし」。長野県のお酒です。

やはりここは日本酒で@暗闇坂宮下 麻布十番

日本酒をいただきながら、お料理が出てくるのを待ちます。最初にでてきたのが「迎椀 :マッシュルームと椎茸の摺り流し」。キノコの旨みたっぷりのスープにさつまいもの角切りと松の実が入っています。

迎椀 :マッシュルームと椎茸の摺り流し 小角丸十 松の実@暗闇坂宮下 麻布十番

「前菜:金時草のお浸し 焼き赤茄子」。上品なお出汁に焼き茄子、金時草のおひたし、そしてイクラ浸っていて、その上には松茸が!それぞれの素材の味が楽しめる上品かつ繊細な一品。

先付:丹波鶏と金時草のお浸し 焼き赤茄子@暗闇坂宮下 麻布十番

「造里:旬のお造り 二種 あしらい」。アズキハタの昆布〆とマグロ。付け合わせにセロリとフォアグラがのっています。マグロの赤身の美味さと、アズキハタのしっかりとした弾力と歯ごたえがいい!ひと手間をくわえていることで淡白な味に奥行きのあるうまみが加わっております。

お造り:ひらめとマグロ@暗闇坂宮下 麻布十番

「御椀:蓮根餅とカマスのお椀」。炙ったカマスは口にいれるとふんわり柔らかい。下には蓮根餅があり、こちらはしゃっきりとした食感。上品なお出汁がこれらの食材の良さを引き出してくれているそんな感じ。そして栗が秋を感じさせてくれる、見た目のバランスも美しいお椀。

御椀:蓮根餅とカマスのお椀  栗 つる菜 酢橘@暗闇坂宮下 麻布十番

「温菜:帆立の冬瓜卸し蒸し」。見た目は少々地味ですが、程よく火の通ったホタテにたっぷりの冬瓜でさっぱりいただける一品。

帆立の冬瓜卸し蒸し@暗闇坂宮下 麻布十番

「冷菜:丹波鶏の蒸し煮 グレープフルーツソース」。鶏肉と一緒に梨やブドウ、トマトが盛りつけられており、全体的にフルーティな味わい。グレープフルーツの甘みと酸味とお醤油のソースが鶏肉、フルーツにとてもマッチしています。和食でフルーツをふんだんに使っているメニューはめずらしいので、フレンチ的な発想の一品なのかもしれませんね。

丹波鶏の蒸し煮 グレープフルーツソース@暗闇坂宮下 麻布十番

「焼八寸:太刀魚の柚香焼き」。付け合わせには石川芋からし餡、丸茄子くるみ餡、アスパラの浅漬けが。脂がのった太刀魚は絶妙な焼き加減でふっくらとしていて、付け合わせの鬼おろしでいただくと何とも美味い。メインのお魚だけでなく、まわりに添えられた野菜も一品一品丁寧に盛りつけられていて、目でも味でも楽しめる一品。

焼物:太刀魚の柚香焼き@暗闇坂宮下 麻布十番

「揚物:無花果の天婦羅 穴子の羽二重掛け」。イチジクを丸ごと天ぷらにしたものに、お豆腐と穴子をすりおろしたソースがかかっているというとても斬新な一品。イチジクの食感はとろりと柔らかくなっていて、ほんのり甘いイチジクにお豆腐のソースがめちゃくちゃ合うんです。こちらはかなりおすすめ!

揚物:無花果の天婦羅 穴子の羽二重掛け@暗闇坂宮下 麻布十番

「焚物:黒皮南京 銀杏 おくら 朱鷺色占地」。お椀の中にはカボチャ、オクラ、銀杏、キノコが入っていて、上品なお出汁で整えられています。見た目も華やかで、お野菜たちの美味しさがすっと体に入ってくるような一品です。

焚物:黒皮南京 銀杏 おくら 朱鷺色占地@暗闇坂宮下 麻布十番

「食事:秋刀魚御飯 湯葉赤だし」。さんまの炊き込みご飯には、うまみがたっぷり詰まっていてさんまを満喫できるお味。一緒についていたさんまの肝味噌と一緒にいただくと、また味がかわり奥行きが加わります。これは絶品ご飯ですね。お漬け物のアボガドもびっくりする美味しさ。赤みそのお味噌汁の組み合わせもばっちりでした。

食事:秋刀魚御飯 湯葉赤だし@暗闇坂宮下 麻布十番

 「甘味:ミックスフルーツのムース、柿とレーズンのアイス」。さっぱりしたムースは果物の甘さをメインにしているので、とっても優しいお味。アイスクリームは最後にさっぱりと口の中を整えてくれます。

デザート@暗闇坂宮下 麻布十番

お料理は終始、カウンター席から料理人の方が直接だして説明してくださったり、おすすめの日本酒も教えてくれたりと、すぐにコミュニケーションとれるのがいいですね。食べ終わった後のお皿を下げるタイミングなども、とてもスムーズでサービスが行き届いているのも感じます。やはりここは大人なお店ですごく居心地がいい。あまりにも心地がよいので、気づいたら雁木、南部美人、獺祭とかなり日本酒を飲んでおりました。

素敵な食空間での素敵な時間でした!@暗闇坂宮下 麻布十番

やはり長く愛されているだけあって、お料理もサービスも空間も大満足なお店でした。お料理はコースしかありませんが、お任せだからこそこの時期の旬の食材の美味しい形で出していただけるのだと思いました。ちょっとした記念日や大切な人と時間を過ごすにおすすめだと思います。季節が変わったらまたお伺いしたいなあ。

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