フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
代々木上原の井の頭通沿いから少し入ったところに新しいイタリアンができたということで、ランチでお伺いしてきました。ここはもともとローソン?だった気がします。
入り口にはランチのメニューが。スープランチ、パスタランチ、ランチプレートがあるようです。実はこの日は前日に別途「コースランチ3500円」で予約しておりました。通常のランチは当日でもOKですが、コースの場合事前の予約が必要です。
お店の入り口にはワインが!販売エリアもかなり広くて、ワインだけ買いに来てもいい感じですね。
置いているワインはイタリアを中心としたもので、珍しい日本ワインも色々とありました。
食事をするエリアは打ちっ放しの壁にグリーン、そして広めの席とゆったりと食事が楽しめる雰囲気です。
お料理はすでに予約済みなので、まずはワインから。最初はこちらのお店の名前のついている日本ワインで。
「F.C. QUINDI #1 Portiere 2017」
山形の食用のブドウ3種をブレンドした、オリジナルワインとのこと。フレッシュな味わいで優しくスルスルと飲めます。
前菜は「京都のきゅうり2種、生ハム、コッパ、熊本のハム」。
日本各地の食材とイタリアの食材を融合させたイタリアンとのことで、2種類の京都のきゅうりをジュレでシンプルにいただきました。生ハムとコッパはイタリア産、熊本のハムとこちらも美味しところを色々つまめます。
冷前菜は「真鯛と柑橘類のマリネ」。そして2種類の自家製パン。
真鯛とその鱗をパリパリにしたもの、柑橘類はシャーベットにしたもの、薬味などなど繊細な味わいが楽しめます。とても上品で華やかな一皿。
自家製パンは熱々で、ワインを作る際にのこった葡萄を発酵させたものを使っているそう。ほんのりと葡萄の余韻が感じられるパンでした。
ワインは2杯目に。後半を意識してイタリアピエモンテのバルベーラ「Vino Rosso Umberta Cantina Iuli」。
とても飲み頃で食事に合いますよということで、オススメいただきました。軽やかでチャーミング、そして気取らないバルベーラですごく飲みやすい。
パスタは「貝とグリンピースのタリアッテレ」。
貝のお出汁が凝縮したソースがタリアッテレと味がよくなじんでおります。貝の旨味とグリンピースの青い感じの組み合わせがとても爽やかに感じます。
メインは「天草のホロホロ鶏 モモと胸肉」
胸肉はとてもジューシーで滑らかな味わい、モモ肉のぎゅっと引き締まった肉質と旨味が楽しめます。お出汁を使ったソースやお塩などお肉の良さを引き出す味付けもなかなか。
食後は小さなデザートとカフェが付いてきました。
「黒糖のチョコテリーヌ」は黒糖の素朴な甘みにチョコレートが融合していて、和洋折衷な味に。
コーヒーは和テイストな器で出てきました。全体的に器が素敵ですね、とお伝えしたところシェフの実家の鳥取のお父様が作っている器とのこと。素朴ながらも優しい雰囲気でお料理をバックアップしてくれている感じでした。
日本の食材の良さを引き出すイタリアンは、ナチュラルで素材の良さがすっと中に入って来る感じでした。後から調べたら丸の内イル ギオットーネの安藤シェフと代々木八幡Otsuの今田氏というコンビだったんですね。オープンしたてなのに安定感のあるサービスとお料理に納得です。
ワインも日本ワインの揃えも面白く、結局ランチでいただいたバルベーラが飲み頃で帰りに買ってしまいました。
オーガニックなナチュラルイタリアン、とても代々木上原らしいお店ですね。夜はアラカルトで色々いただけるようなので、一人でふらりでも楽しそう。ワインも購入できますし、上原住民の普段使いのお店として人気となりそうです。