フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
休日に清澄白河に住む友人と食事で、地元で評判のいいお店にお伺い。元々はお寿司屋さんだったそうですが、その息子さんが引き継いでフレンチ割烹にされたとのこと。
店内はお寿司屋さんの時のまま使われています。寿司職人のお父さまは引退されているそうですが、時々常連さん向けに握りることもあるみたい。
そんな元お寿司屋さんのカウンターでいただくのは、お任せコース。
「名物料理を含むフルコース 3800円」
まずは「小皿5品」
可愛い小皿に色々なお酒のアテが!見た目も華やかで、食べるのも楽しい。
なれそれと柑橘のジュレ、鯖のリエット、和牛レバーの塩辛、ラムレーズンチーズ、ソラマメのホワイトチョコとどれも一捻りある、お料理たち。
「アンドリアン フロレアード ソーヴィニヨンブラン」
イタリアのソーヴィニヨンブラン。軽くてドライ、フルーティで青臭さは少なくすごく飲みやすい。
「真鯛、白えびのお刺身、ウド、トマト、こごみ」
真鯛の旨味、白えびの甘み、ウドの食感、こごみの苦味、そしてトマトの甘みと爽やかさがサラダのように味がまとまっています。この組み合わせ、美味しい!
ワインから日本酒にシフト。「尾瀬の雪どけ 純米大吟醸 桃色にごり酒」
アルコール10%で飲み口は柔らかく、ジューシーで甘酸っぱい味。ジュースのような口当たりで、くいくい飲めちゃいます。
「新玉ねぎのスープ、ホワイトアスパラ、ウニ、ボッタルガ」
甘い玉ねぎのスープにボッタルガの塩味、そしてシャキシャキのホワイトアスパラとこの組み合わせもめちゃくちゃいいですね。
「ワイン酵母仕込み純米酒 ARROZ(アロス)」
白ワインのような甘くて酸味のある味わいで飲み口もすごく良いのですが、しっかりとした米の味わいも感じられます。アルコールは12%でワイン好きも抵抗なくいただける日本酒ですね。個人的には家に置いておきたいタイプのお酒。
こちらのスペシャリテの「フォアグラどら焼き」
ニッキの香りがするどら焼きの皮の間には、フォアグラとイチゴ。濃厚さとイチゴのフルーティな酸味と香りの組み合わせが、かなり斬新。
そして器もシックでカッコイイ。
そしてメインは「鴨とフォアグラの赤ワインソース、じゃがいも、葡萄」
程よい火入れでジューシーな鴨に赤ワインの酸味のあるソースとフォアグラ、付け合わせはじゃがいもと葡萄とこちらもフルーツを組み合わせています。鴨はフルーツの甘みや酸味が合うので、葡萄ともとても合います。フォアグラのコクが後を引く味。
このお料理には赤ワインを合わせてみました。
「エラスリス・ブレンズ メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨン」
葡萄はカベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロ32%、カルメネール8%。滑らかで豊かなコク、メルローの甘味とカベルネの深みと、かなり飲みやすくバランスがいいチリワイン。
締めは「ハマグリとカラスミのリゾット」
この組み合わせ、美味しいに決まってます!大ぶりのハマグリの旨味がリゾットにしっかりしみこんで、その上にカラスミのアクセント。お酒を飲んだ後にとてもフィットする味。
食後はお寿司屋さん時代に使っていた湯呑みでお茶をいただきました。これだけ見ると、お寿司屋さん気分も味わえますね。
旬な食材と面白い組み合わせ、食感、味とどのお料理も出てきて驚きがあり、楽しい食事となりました。その上、お酒にもとても合わせやすく、飲兵衛向けにもぴったりなコースでした。
地元の方が入れ替わり立ち替わり入ってきて、かなり大人気ですね。夜1時までやられているようなので、使い勝手もいいのかもしれません。
清澄白河はカフェのイメージでしたが、食事が楽しめるお店も増えてきているようです。気軽にお酒と合わせて美味しいご飯を食べたい時にオススメです。