フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
友人にオススメのイタリアンがあるよ、ということでお誘いいただき行ってきました。場所は六本木駅5番出口から歩いて数分、ミンミンが入っているビルの3Fになります。
店内はコンパクトでセンターにカウンター席、奥にテーブル席があります。今回はカウンターで「シェフのスペシャルコース 8800円(税込、サービス料5%)」をいただくことに!
まずは泡で乾杯!
「20・10 コネリアーノ ヴァルドビアッデーネプロセッコ スペリオーレ ミレジモ」。
DOCG に昇格した2010 年のスペシャルキュベで、葡萄はグレラ100%。きめ細かい泡立ちに、キレの良さそしてしっかりとした旨みを感じるプロセッコ。
付き出しは「ブッターラチーズと有機ルッコラ・生ハム」。
ブッターラチーズのミルキーさとルッコラの苦味、生ハムの旨味と塩味が楽しめます。
冷前菜「天然真鯛のマリナート カポナータ添え」
マリネした真鯛にカポナータの組み合わせがなかなかいい感じ。
ワインはボトルで「アイザックタラー シルヴァーネル ストラッセルホフ」を。
トレンティーノ アルト アディジェ州の白ワイン。葡萄はシルヴァーネル100%。酸とミネラルがしっかりとそして果実味も感じられ、とても上品な飲み心地ですね。余韻も長く、好みなタイプのワインです。
温前菜「ホワイトアスパラとスペックフリッタータ」
ホワイトアスパラによく半熟卵がかかっていることが多いのですが、こちらはオムレツ風に火を入れたものを合わせてくれました。半熟卵は苦手なので、この組み合わせは嬉しい限り!
一皿目のパスタ「焦がし小麦のストラッシナーティ ポルポ アッフォガード」
すいとんのようなパスタは麦の香ばしさが引き立ちますね。そこにワインで煮込んだタコにトマトソースと組み合わせが、味に旨味と奥行きを引き出しています。
ボトルのワインは残っていたのですが、次のパスタに是非合わせて欲しいとオススメされたのが「ヴィエ・ディ・ロマンス シャルドネ」。
フリウリの北の巨匠と呼ばれる「ヴィエディロマンス」の樽熟シャルドネ。バニラバターのニュアンスに完熟フルーツの香り。芳醇な果実味とエレガントな酸とミネラルバランスが素晴らしく、白ワイン好きなら飲んで欲しいタイプですね。
二皿目のパスタ「牛・豚・鶏肉とリコッタチーズを詰めたトルッテリ」
しっかりとお肉たちの旨味が染み込んだソースに、トルッテリの中からはクリーミーなリコッタチーズ。先ほどの樽が程よく効いたワインとめちゃくちゃ合います。
そしてスペシャルの一皿「フォアグラのパデッラータとヴェルッタータ」
表面をしっかりと焼き上げたフォアグラに、かぼちゃペーストのソース。それぞれの甘さがふんわりと広がります。このフォアグラ、さっぱりしていてとても食べやすい!
赤ワインはデザートまで合わせることができる「マァジ コスタセラ アマローネ クラッシコ」に。
「アマローネ」とは、陰干ししたブドウを発酵させるヴェネトの伝統製法によって生み出されるワイン。葡萄はコルヴィーナ70%、ロンディネッラ25%、モリナーラ5%。熟したチェリーやジャムなどの甘い香り、チョコレートのニュアンス、優しいタンニンで雑味のない力強い味わい。単体で飲んでもいいくらい!
メイン「和牛ミスジのグリリアータ バルサミコソース」
表面をしっかり焼いて旨味を閉じ込めたお肉をバルサミコソースで。ジューシーでとろける味。付け合わせのグリルした玉ねぎやそら豆も手抜きなしです。
このコース、デザートが2品もつくんですね。まずは一口デザート「キャラメルナッツのセミフレッド」
ごろっとしたクルミとセミフレッド、キャラメルと大好きな組み合わせ。
そしてメインなデザート「グラッパ風味のパンナコッタ」
グラッパがしっかり効いていて、ワインを飲んだ後の食後酒のようなデザート。甘いものもグラッパも大好きなので、私は好みでした。ただし、お酒を飲んでない人にとってはかなり濃いかもしれません。
食後は「カフェと小菓子」も!
自家製の焼き菓子は素朴ながらもカフェやティーの良い相棒になりますね。
今回はカフェでなくハーブティを。ホット・シナモン・スパイスティーは不思議と甘さを感じますが、口に残ることなすっきりとします。
イタリア全土の郷土料理をアレンジした、素朴ながらも心地よい料理たち。六本木の駅近にありながら、時間がゆっくりと流れていく空間はちょっとしたオアシス。女子会にもよし、ちょっとした接待などにも使えると思います。
特にオススメなのはワイン好きの方。イタリアワインの王道でセンスのいい品揃えで、お料理に合わせてマリアージュを楽しめるのもすごくいいですね。隠れ家的に美味しいイタリアンをいただきたい時にオススメです。