フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
この日は酒豪女子チームの忘年会。場所は五反田の人気店の「肉料理それがし」へ。それがしグループといえば、日本酒の取り揃えが素敵で飲兵衛女子会にはぴったりです。
場所は駅から近いはずなのですが、入り口がなかなか見つけられず、少しグルグルしましたが、無事到着。入り口が細い階段になっていて、隠れ家のようです。
お料理は「コース 6800円」を事前に予約。まずはビールで乾杯!
「肉料理それがしのローストビーフ」
みるからに上質な肉質の霜降りの特上ビーフに黄身ソース、とにかくとろけます!
「旬菜と肉の盛り合わせ」
お野菜とお肉を上手に組み合わせた前菜たち。牛肉のなめろうや牛バラ湯葉巻き、白菜や菜の花、マッシュポテトなど味付けがそれぞれバランスがよく、日本酒に合うと思います。
日本酒はお猪口でシェアをして、色々いただきました。
まずは今年本当によく見かけた秋田の「山本 純米吟醸 Pure Black」。
穏やかで柔らかい香りに、旨みとほのかな甘さ、そして心地よい酸が飲みやすく、美味しいんですよね。
「酒一筋 限定品かたつむり純米吟醸淡にごり」。
濁り系なのですが、新鮮な味と香りの生酒で意外とさっぱり。冷やでいただきましたが、ぬる燗にしても美味しいと思います。
肉温菜は「カニ味噌和えの牛肉春巻き」。
パリパリの皮の中に牛肉と蟹味噌の旨味がたっぷり詰まっています。これも日本酒にピタッと合う一品。
次の日本酒を迷っていたら、なんと澤屋まつもとのレア酒があるとのことで、贅沢に飲み比べをさせてもらいました。
「澤屋まつもと 守破離 ID566」
「澤屋まつもと 守破離 ID39-1」
この2つはお米は同じ山田錦ですが、米の田んぼが違うみたい。まるでワインの飲み比べみたい。ID566はすっきりとでも余韻があって不思議な味わい、ID39-1は甘めで可愛い味。こんなに味わいが違うんですね。
「澤屋まつもと 守破離 雄町×山田錦 生酒」
手書きラベルの方はお米の掛け合わせタイプ。柔らかな甘味から旨味が溢れてくる感じで、ジューシーでしっかりした味わい。これはお肉にあう!
焼きのお肉は「黒毛和牛肉もも 岩塩と挽きたて山椒」。
キレイに火入れされたお肉をシンプルにお塩で。もう、これだけで十分。手書きラベルの澤屋まつもとで完璧なマリアージュを楽しみました。
後半はお鍋に合わせて濃いめのお酒をぬる燗で。
秋田のお酒「雪の茅舎 山廃純米酒」。
旨味がしっかりでふくらみみあり、適度な酸味でほんと飲み飽きないタイプ。
もう1つも秋田のお酒「あざくら 中取り純米吟醸雄町」。
華やかな香りと雄町らしい柔らかさと旨みで、キレイなタイプの味わい。
そんな美味しいぬる燗にはお鍋の「ミスジの常夜鍋 しゃぶしゃぶ仕立て」。
このキレイなお肉をしゃぶしゃぶしてゴマだれでいただきます。
1枚目は店員さんがお手本。ほんとに数秒しゃぶしゃぶして、生に近い状態でいただきました。軽く熱の入ったお肉の脂が溶け出して、至極な味。ぬる燗ともめちゃくちゃ合います。
お肉と一緒にいただいのが、お野菜たち。レタスや白髪ねぎ、ほうれん草、ハナビラタケと、お肉を邪魔せず楽しめる盛り合わせですね。
「白隠正宗 愛国純米酒生酛造り」。
たんぱく質の少ない愛国米を使っているので、きめ細かな口当たりに、スッキリとした辛口で柔かな旨み。ゆるゆる飲んでいたいお酒。
こちらはまたまた秋田で「春霞 緑ラベル 純米吟醸 美郷錦仕込み」。
やさしい旨味とほのかな甘さ、爽快な酸でこれも美味しい。
〆のご飯は「牛だし土鍋ご飯 赤だしつき」。
濃厚な肉の旨味がしっかりとご飯に染み込んでおり、シャキシャキごぼうと一緒に炊き込まれたご飯。食感、旨味とも最後まで肉肉しく、お肉を存分に楽しめました。
〆酒は「惣誉 生酛仕込 特別純米」
密度の高い綺麗な旨味にしっかりとした酸で全体を引き締めております。最後に口の中をさっぱりとしてくれる感じ。それにしても日本酒色々と飲み比べができて楽しかったです。
こちらは店員さんが日本酒に詳しく、いろいろ相談できたのがありがたかったです。あたたかいお肉と合わせてお酒もぬる燗にすると、お酒の温度で肉の脂が固まることなく、溶けたまま美味しくマリアージュできますよ!と料理に合わせて温度なども提案してくれました。
忘年会シーズンということもあり、とにかくお客さんが入れ替わり立ち替わりで、満席のまま。このクオリティと日本酒の揃えであれば納得です!
美味しいお肉と日本酒の素敵なマリアージュを楽しみたいときに、オススメです。