フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
この日はグルメな方のお誘いで、はじめてのうずまき。お野菜が美味しい中華ということで、楽しみにしておりました。お店は赤坂駅からすぐなのですが、地下にひっそりとあるため一度通り過ぎてしまいました。
お料理は「お任せコース8000円」で予約済。手書きのメニューの文字がかなり味があってかわいい。こういう文字、好きです。
最初はあたためた紹興酒「古越龍山 3500円」でみんなで乾杯。温かいせいか、まろやかな口当たりでクイクイ飲めちゃいます。
前華の「黒バイ貝、ボラ白子、じめじとかぼちゃ」
この中で驚いたのがボラの白子!卵巣はカラスミになり有名ですが、白子はあまりみかけないですね。意外とさっぱりとしつつもまろやかで上品な美味しさ。一般的な白子より好みかも。
「和栗のスープ」
滑らかに裏ごしされた和栗がダイレクトに味わえる贅沢スープ。甘くしたらもう完全にスイーツという一皿なんです。スープという形は栗の良さを最大限に引き出していると思います。
「Domaine Olivier Merlin Pouilly-Fuissé 2014」
葡萄はシャルドネ。フルーティな香りに爽やかな印象、程よい酸で飲み口はちょうどいい。こちらの中華との相性もよさそう。
「スターフルーツ、蕪、洋梨、ドラツボの黒米炒め」
かなりフルーツ多めな炒め物がでてきました。シャキシャキなスターフルーツと洋梨の食感、柔らかい蕪、そしてドラゴンフルーツのつぼみ!と個性的な組み合わせ。黒米の甘みとねっとり感が全体をまとめている感じです。
「ハタと平すずきの蒸し物 ルバーブのスープで」
白身のお魚の旨味と酸味の利いたルバーブの味が溶け込み、すごい食べやすいお味に。お野菜やお魚はもちろんのこと、付け合わせのイチジクとも相性バッチリ。身体にもよさそうな一皿です。
「Living Earth Cabernet Sauvignon 2015」
ブルゴーニュのオーガニックワイン。赤いベリー系の果実やミントの香りに、程良い渋味がバランス良く果実味に溢れた優しい味わいで、赤ですがスルスル飲めるので料理とも合わせやすそう。
「マコモ、金柑、アケビ、ひしの実炒め」
すごい組み合わせの炒め物。アケビや金柑は皮の部分で苦みを感じますし、ひしの実はしっかりとした存在感、マコモのコリコリした旨味、それらを中華餡でまとめている感じ。とにかく面白い!
「豚ロース、生こしょう炒め」
ジューシーな豚ロースにドラゴンフルーツの実をプチプチのこしょうで炒めるという荒技。組み合わせもびっくりですが、お肉とフルーツ、そして胡椒の味のメリハリが楽しい美味しい一皿となっています。
「ご飯」は茄子を混ぜ込んだもの。
茄子のほんのりした甘さと香ばしさと旨味がご飯にまんべんなくまざっております。
食後は「白牡丹茶」でゆったりと楽しみます。
最後のデザートは黒糖にイチャンレモン、ムラサキイモのゼリーでしょうか。酸味のあるレモン、色鮮やかで素朴な甘さのイモと、最後まで素材のうまさを生かしたお料理でした。
中華といっても全く脂っぽくなく味も濃くなく、最初から最後まで食材メインで楽しめるお料理構成で和テイストも感じられました。 その上フルーツを上手に使っているので、繊細な味わいなんですよね。
お会計は4人で紹興酒1本、ワイン2本いただいて、13000円くらい。 飲んでこのくらいでだったら丁度いい感じ。旬の食材をシンプルに上品に楽しみたいときにオススメです。