フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
麻布十番の夜は、この辺りを食べ歩いている方と一緒にオススメのお寿司屋さんで。飲ん兵衛にちょうどいいボリュームとお値段とのことで、楽しみにやってきました。
お店は小上がりのカウンター席のみ。この日は7人で貸し切りとさせてもらいました。
ネタケースにはピカピカした美味しそうな物ばかり。
お通しの「マグロの山かけ」と最初はビールから。
「ひらめとひらめの皮」をさっぱりとポン酢でいただきます。ピカピカでキレイな白身。
「サヨリ&サバ」は生姜醤油で。
透明感のあるサヨリと味が濃厚なサバ。味わいのコントラストがいい。
日本酒は「日高見 弥助 芳醇辛口純米吟醸」で。
お鮨に合わせるために作られたお酒とのこと。いつもいただいている「日高見」と比べると、ほのかに甘く穏やかな吟醸香があり、キレは相変わらず良い感じ。単体でもおいしいのですが、白身や貝類などに合う気がします。
「白子煮物&焼きの食べ比べ」。
煮物はほんのり甘くそして白子自体がほくほくとしています。焼きは白子自体のうま味が凝縮している感じ。同じ白子なのに味わいの違いを楽しめなんてステキ。
この日は旬な「香箱ガニ」が出てきました。
丁寧に身をほぐしたカニの身と外子が入ってプチプチうまうま食感。日本酒がどんどん進んでしまいます。
穏やかな「どんこ」。
肉厚でうま味たっぷりのどんこ。
ここからは握りに「こはだ」。
ヒカリモノはあまり得意ではありませんが、こちらの握りは美味しくいただきました。
「すみいか」。
しっかりと肉厚なイカをお塩でさっぱりといただきます。
「中トロ深づけ」
中トロのづけのようで、濃厚な中トロにしみ込んだタレの部分が熟成肉のよう。生では味わえないひと手間かけた美味しさです。
「加茂錦 荷札酒 純米大吟醸 雄町50 しぼりたて 無濾過生原酒 ver.3」。
このシリーズ、家のみ用で飲んだことがあるのですが、かなり好み。しぼりたてならではのフレッシュでみずみずしく旨みが心地いい。そして麹米に山田錦、掛米に雄町を使っていいバランスのお酒。
「赤身づけ」。
先ほどいただいた中トロの深づけとは違い、短めの時間でさっとつけたそう。赤身の良さを引き出したづけに大満足!
「いくら」は器に入ってでてきました。
宝石のようにキラキラしたいくらは、食べるのがもったいなくなるくらい。
ネタケースでも目立っていた「車海老」。
赤く大きな海老は甘味がギュッとしており、食べごたえも十分。
「玉子」。
優しい穏やかな玉子で箸休め。
ふとカウンターを見ると、大将が何やら準備をしています。こちらの大将、とても穏やかでカウンターのお客さんを優しく見守ってくれるような、そんな存在。元気な掛け声もいいんですが、こういう穏やかな大将のほうが個人的には安心します。
「ムラサキウニ&馬糞ウニ」。
ウニ食べ比べ。普段だったらムラサキウニが好みなのですが、この食べ比べはどちらも美味しかった。
みなさんは「赤貝」なのですが、どうしても苦手なため「中トロ」に変更。
深づけとの食べ比べとなりましたが、こちらは濃厚な中トロの脂を存分に楽しめますね。
「穴子」は塩&たれで食べ比べ。
穴子は大好きなので、食べ比べできるのはいいですね。ふんわり焼きあがった香ばしさを感じる塩、穴子のうまさを増すタレといった感じでしょうか。
〆は巻物の「とろたく」で。
断面はピンクと黄色で美しく、味も優しく、最後まで大将の穏やかさを感じる仕事でした。
この日はどれもおいしかったのですが、香箱ガニ、どんこ、中トロ深づけ、ウニ、穴子が好みでした。コースに日本酒をみなさん3-4種類くらいのんで15000円くらいとお値段もちょうどいいんです。
飲みながらいただくボリュームとしてもぴったりですし、仕事も丁寧で穏やか。飲ん兵衛にぴったりな、使い勝手のいい美味しいお鮨屋さん。またぜひお伺いしたいと思います。今回、ご一緒した皆さま、ありがとうございました!