フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
札幌3日目のランチの本命は北海道のグランメゾン「コートドール」。北海道ミシュランガイドでも2017年に一つ星を獲得した名店。最近4代目のシェフが就任されたとのことで、行ってきました。
重厚な建物はかなり個性的で、オシャレな要塞のよう。
1Fはフラワーショプで、2Fがレストランスペースのようです。店内は円形の造りに沿って、贅沢にテーブルが配置されております。
お料理は「ランチコース 3500円」をチョイス。テーブルセッティングも凛として気持ちいいですね。
まずは喉を潤すためにシャンパーニュで。「ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエ」。エレガントでありつつも、力強さや熟成感もありしっかりと料理と対等に存在感をあります。
見るからに美味しそうなバゲットにバター。この組み合わせだけで、ワインが何杯でも行けそうな気がします。
最初にでてきたのが「一口スナック」。
パテや生ハムやらクレープなど一口で頂ける物ばかり。あれ、左側に北海道のお菓子「わかさいも」が!?もちろんこれはお菓子ではなく、チーズを使った前菜。後から調べたらわかさいもグループなんですね、こちらのお店。なるほど、シェフのちょっとした演出が憎いです。
「羽幌甘エビのペニエ 完熟したトマトのスープとバジルのアイス」
甘いトマトにバジル味のアイスを混ぜていただきます。甘エビの衣はカレー風味があり、甘エビの旨味にスパイス、それにトマトスープが何ともいえないハーモニー。複雑さと繊細さが味わえる一皿。
「アスパラガスとツブ貝のグリル じゅんさいのジュレと実山椒」
こちらも見た目涼やかなお皿。シャキシャキのアスパラにほんのり香ばしいツブ貝、それぞれ単品でも成立しているのですが、喉越しのいいじゅんさいと山椒のアクセントがさっぱりといただけます。夏を感じますね。
ワインはピノに。「デルタ・ヴィンヤード・ピノ・ノワール」
意外にもニュージーランド・マールボロのワイン。フランスのピノより深い赤色をしており、ベリーにチェリーな香り、ミネラルも感じられ比較的余韻も長め。比較的しっかりしているので、お魚から軽めのお肉まで合わせやすいと思います。
「ソイのグリル」
前日お寿司屋さんでもソイをいただきました。北海道の鯛ともいわれる旨味もしっかりある白身魚。皮目をパリッと焼いたソイに確かナスのソースかな?素材を生かした上品でシンプルな組み合わせ。
「口直しのゼリー」
スッキリゼリーにミルクなアイス。
デザートは4種類から選ぶことができます。前日飲んだ地酒の国稀のスフレも気になったのですが、夏らしい爽やかなデザートをチョイス。
「柑橘のクリスピー パッションフルーツのシャーベット添え」
出てきてまず見た目にびっくり。南国のきれいな鳥のよう。クリスピーを縦に盛りつけて、その上にシャーベット、レモンコンフィがのってます。爽やかで複雑な味わいが楽しめますが、食べるのに一苦労いたしました。(笑)
後から調べたら国稀のスフレはもっとインパクト大のようです。気になる方は是非試してください。
最後は「食後の小菓子とカフェ」
マカロンや焼き菓子など最後までスイーツがしっかりいただけます。甘い物がすきなので、かなり嬉しい!
最後に下國シェフが出てきてくれて、お話することができました。若い力とセンス溢れる料理は、北海道の食材を生かしつつ、プレゼンテーションも工夫されていて、これからのコートドールを創って行くことでしょう。新しいお料理にグランメゾンならではの安定感のあるサービス。落ちついた雰囲気の中にも進化を感じるランチとなりました。
また次回北海道に来たらお伺いしたいお店ですね。