フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
先日、大好きな飲んだくれな皆様との忘年会。お店は以前から行きたかった中華の「連香」。幹事さんの粋な計らいで、予約困難な人気店を貸し切りにしていただきました。
めずらしく「レモンサワー」で乾杯!自家製という言葉に引かれ、みんなでサワーからスタートしました。
お料理はお任せコースで。宴会なのでメニューはメモしておりませんので、記憶の範囲でのご紹介。
まずは前菜盛り合わせ6品がでてきました。竹の子のスパイス揚げ、蒸し白子生唐辛子醤油、もやしとセロリのエシャロット風味、細切り豆腐塩水ウニ、青蛙皮の冷製などなど、どれもハーブや香辛料などの味わいが素敵で最初からみんなで美味しいね、の連発。
「春菊のサラダ」。生の春菊に独特なドレッシング。香りと味と病み付きになります。シンプルなのですが、これは家庭では絶対再現できない味。
そしてあっという間にワインへ移行。ボトルはどれも2900円と明朗会計。最初にいただいたのが、フランスのミュスカデ。完全にジャケ飲みです。ワインはお料理に合うものを取り揃えているそう。冷蔵庫からみんなでワイワイ選べるのもいいですね。
「季節の青菜炒め」。チンゲンサイと湖南干肉で炒めたシンプルなもの。唐辛子も入ってちょっとピリッとしますが、旨味とシャキシャキとした食感がいい。
「発芽大豆ささげ漬物挽肉炒」。こちらのテーマとなっている「発酵」と「漬物」。ささげの漬物を食材ではなく、調味料として捉えた炒め物とのこと。独特な旨味と甘みが食べ進めるに従い、どんどん広がる感じです。豆ってこんなに旨味があるんですね。
続いては揚げ物。普通の春巻きと思いきや「ポルチーニ入り春捲」。深みのあるポルチーニの香りがワンランク上の春巻きに。美味しいんです、これ。
「チシャトウ湖南唐辛子炒め」かな。中国の高級野菜の「シャチトウ」、茎を食べるレタスといわれているんですね。確か茸と一緒に炒めてあって、シャキシャキとした食感とピリ辛な旨味。
ワインはイタリアマルケの赤に。かわいいウサギに、こちらもジャケ飲み。(確か以前飲んだ事があります。)オーク樽での熟成が柔らかく心地よい味です。中華にもすごく合うと思います。
「高野コンニャクの麻婆仕立て」。辛い!でも美味しい!のです。コンニャクがお肉のような食感となり、全体的にヘルシー。独自性がありますが、麻婆豆腐としても最高に美味しい。
気づいたらテーブルにはまんまるな紹興酒を美味しいよといわれていただきました。はい、皆さん飲まれるのです。確かにこの紹興酒、まろやかで上品で飲み口がとてもよいのです。
この辺りからお料理は曖昧になりますが、ご容赦くださいませ。
「牛肉の炒め物」。黒こしょうにハーブが利いていたような気がします。柔らかい肉質で爽やかに頂きました。
「エビとブロッコリーのラーバードゥ風味」。こちらにも発酵豆がつかわれています。プリッとした海老とブロッコリーが深みのある味に。
「カキの唐辛子とセリホンの漬物蒸し」。牡蠣を中国の太いビーフンと一緒に蒸してあるので、旨味をぎゅっと吸ってくれています。漬け物からの塩味と旨味も加味されて、穏やかな味わいに。
「スペアリブ蒸し」。こちらも独自な発酵のソースがかかっており、しっかり目の味つけ。お肉は柔らかく、するりといただけました。
「トリュフの煮込み麺」。見た目はまるでパスタのようですが、トリュフの香りと煮込みのお出汁の旨味で頂く〆の麺。最後まで楽しいコースでした。
体験したことのない食材の組み合わせの中華を、みんなでワイワイいただけるのは本当に楽しい。発酵やハーブの組み合わせがこんなに美味しいとは。そして気軽に家では真似できないところも独自性があっていいと思います。
コースのお値段もお酒もお手頃で、このお料理は大満足。人気で予約がとりづらくなっちゃうのもうなずけます。またみんなで一緒にお伺いしたい、そんな素敵なお店でした。