フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
この日は飲んだくれ女子が集まる食事会へ。幹事さんがチョイスしてくれたのは池尻大橋にあるビストロ。2016年5月にオープンしたお店とのことで、楽しみにしていってきました!
お店は古民家をオシャレに改装しており、とても居心地がよさそう。1Fにキッチンやカウンター席などあり、2Fにはゆったりしたテーブル席があるようです。
この日は女子会ということで、2Fのテーブル席に案内されました。2Fは天井も高く、木目調の床やインテリアがカジュアルながらもカフェのようなゆったりとした空間を演出しています。
こちらのお店、グラスでいただけるビオワインが色々あるそうで、乾杯はおすすめのロワールの微発砲ワイン「オリオニード 1050円」。シュナン・ブラン100%。みるからに美味しそうな佇まいで、口の中で複雑な旨味が流れ星のように生まれては消えます。このラベルがこのワインそのものを体現しているみたい。
お料理もワインに合うものを注文。まずは「シャルキュトリーの盛り合わせ 2200円」。自家製ロースハム、自家製生ハム、白レバームース、パテドカンパーニュ、豚レバーの薫製、豚タンのコンフィなどなど、どれもワインのあてにぴったり!
そして「ブラッディーナとフルーツトマトのサラダ 1200円」。このお皿、出てきただけでかなり盛り上がりました。ブラッディーナとはモッツァレッラの生地の中に生クリームが入っているもので、取り分けてもらうときに中からクリームがとろり。シンプルですが素材が美味しい組み合わせで、かなりおすすめ!
そしてワインは白のシュッド・ウエストワイン「ル・ブスカ・キュベ・ソン・ノン(Andre Bonnot La Cuvée 100 Noms 2012)1000円」。コロンバール60%、ユニブラン40%。ガスコーニュエリアのワインは大好きなのですが、ビオスタイルをいただくのは初めて。色味が濃いめで黄金色、プラムやジャムのような甘くリッチな香りですが、ちゃんと辛口なんです。とろみや旨味がありジューシーでうまい!
季節な食材からは「新さんまのコンフィ 1200円」。グリルな野菜とローズマリーがアクセント。骨も丸ごといただけます。
こちらもグリル系で「焼きカマンベールとグリル野菜 1600円」。食べ応え十分な野菜達とカマンベール。シンプルにお野菜の旨味が引き立ち、美味しい。こういうお野菜もたっぷりのお皿も女子会には必須ですね。
そんなお料理たちとともに、ワインがどんどんすすみます。「ルドヴィック・シャンソン ガブロッシュ 2014(Gavroche 2014)900円」。ロワールのジューシーな白。ソーヴィニヨン・ブラン100%。キンモクセイやトロピカルなニュアンスに清涼感のある果実味、上品になりすぎずふくよかさがありカジュアルな味わいですね。
お肉がおすすめとのことで「和牛ランプの炭火焼 3800円」を。オーナーさんはお肉系ビストロで有名なトラットリア タンタボッカにいらした方とのこと。お肉のクオリティはもちろん、火入れまで完璧!カジュアルに美味しいお肉がいただけるのはかなりうれしいです。
ワインは赤に。「ショブルックノヴェッロ(Shobbrook Wines Novello) 900円」。ぶどうはネッビオーロ、サンジョヴェーゼ、ピノノワールなど。ルーシーマルゴーと並んで南オーストラリアのナチュラリスト御三家とされている、トム ショブルックのワイン。固い味わいになりやすいネッビオーロをとてもジューシーにみずみずしくしてしまうとは!これも美味しい。
そしてメインにはなんと「カスレ 5000円」。カスレってあまりビストロではみかけませんが、フランス南西部の白いんげんを使った煮込み料理なんです。南西部でもソーセージの種類や具材の違いによって地域色を出だしており、地域によっていろいろなカスレがあるみたい。こちらでいただいたのは具材には塩豚、鴨コンフィ、自家製ソーセージ、そしてズッキーニが丸ごと入っています。
フランスではズッキーニを入れたのはないと思うので、こちらのお店のアレンジですね。でもお肉やインゲンでしっかりしている煮込みにズッキーニがさっぱりとした演出をしており、バランスがすごくいい。まさかビストロでカスレがいただけるとは!色々びっくりなお店です。
カスレにはもちろん、シュッド・ウエストの赤を!「シモン ビュッセープランタン(Printemps)800円」。カオールのビオで、マルベック100%とは思えない印象。タンニンは軽やかで、ジューシーな酸やたっぷりの果実味、細かいタンニンなど全体のバランスが良く、余韻には果実の風味が続きます。軽いとはいいつつも、カスレにもぴたっとあうバランスが素敵。
そしてもう一杯赤をいただきます。「バルバカルロ ロンケット 1000円」。イタリアロンバルディア、ぶどうはクロアティーナ50%、ウーヴァラーラ25%、ウゲッタ15%、バルベーラ10%。芳醇な果実感と、口に含んだ時の目が詰まった果実の旨味がすてき。香りもベリー系、プルーン、イチジクなど好みな雰囲気。これも抜群に美味しいですね。
ちょっと食べ過ぎ、飲み過ぎたと思いつつ「〆の炊き込み御飯(つぶ貝とブルゴーニュバター)1500円」。炊き込みといってもフランス風で、バターとつぶ貝のコクとうまみがたっぷり染み込んでいるピラフのようなご飯でした。
こんなに飲んで食べたのに、やはり最後は甘いものを。「きなこと黒糖のティラミス750円」。抹茶風味のふんわり口溶けのティラミスに黒糖の甘さときなこ、和テイストなスイーツでした。
なんだかんだで食後は洋梨主体のカルヴァドスをいただきました。「カルヴァドス・トロワ・エトワール(42%)パコリ」。ここまでくるとちょっと飲み過ぎかな。でもおいしいお料理に自然派ワインの数々、そして素敵なメンバーと楽しく過ごす事ができました!
お料理はどれもお手頃で美味しく、またなんといってもビオワインのラインナップが充実しすぎて、あれもこれも飲みたくなっちゃう。どれもグラスで800-1000円くらいのお値段ですが、ハッピーアワー(20:00まで)だと200円も割引してくれるそう。たくさんワインを試したい方はお早めにいくのがおすすめかも。
ちなみに今回の女子会、こんなに色々飲んで食べても一人10000万円以内。なんとも嬉しい限りでした。
池尻大橋の駅からは少し歩きますが、1Fはワンコ連れやお子様づれもOKとのこと。お近くであればふらりと利用もできますし、今回のようにワイン好きが集まって2Fでワイワイするのもおすすめ。とても好みなお店なので、また絶対お伺いしたいです。