フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
先日友人との食事会にて、以前から行きたいリストに入っていた「ピアッティ カステリーナ」さんへ。久しぶりの神楽坂はやっぱり好きな街。でもこのビアッティさんはどちらかというと神楽坂のメインからは少し外れた場所にあるんですね。雨の中、ちょっとだけ迷いながら到着しました。
既に友人たちは揃っていて、すぐに乾杯!イタリアヴェネトのスプマンテ「ヴェッツォーリ フランチャコルタ・ブリュット センツァ・アンナータ」。ブドウ品種はシャルドネ100%、バランスのとれたエレガントなスタイルで飲み心地がいい!
こちらのお料理は毎月変わるおまかせコース「8 piatti 5400円」。今月のメニューを拝見すると初夏を感じる内容。いただく前から期待が高まります。
Stuzzichino「桃とバジリコの冷製カッペリーニ ベリーニのグラニテ」。桃にライムの泡という組み合わせでかなり爽やか。そしてグラニテは甘くそして深い。先ほどのスプマンテとの相性もいいですね。
Antipasuti Freddo「スモークしたジャガイモのヴィシソワーズ 温泉卵とグアンチャーレ添え」。ジャガイモをスモークするという一手間で燻製の香りが鼻から抜け、深みのある味に。
ワインは白からチョイス。イタリア トレンティーノの「トロイ ソーヴィニヨン・ブラン」。ソーヴィニヨン・ブラン100%。クリアで鮮やかな淡いレモン色にパイナップルやピーチなどの風味。フレッシュで洗練されておりミネラル感も十分。滑らかな舌触りに力強い後味。冷やしていただきましたが、温度が上がるとまた少し力強い印象もありますね。
Antipasti Cardo「稚鮎のフリット 蓼酢のヌーベと胡瓜の香草のペースト」。稚鮎に巻かれているのはカダイフ。トルコのお菓子やフレンチなどで使われる髪の毛状の小麦でできた食材。こんなオシャレな稚鮎は初めて。こちらはさわやかに胡瓜のソースでいただきます。
ワインは面白いロゼがありますよということで日本ワインの「キャンベル・アーリー ロゼ 2015」。宮崎の都農ワインで、鮮やかなロゼカラーにストロベリーのフレッシュな香りの後から甘い香りも。甘口といいつつ、フレッシュな酸が際立ちフルーティーで飲みやすい。デザートワインといいつつ食中酒としても十分いけてます!
Speciale「スペシャリテ フォアグラのフラン」。濃厚で滑らかな口当たりに、マルサラワインのソースや無花果などの甘さが組み合わさり、デザートのような味わい。羽のような飾り付けもエレガントで心ときめく一皿。
Pasta「イカ墨のトレネッテ 蛸とチェリートマト、甘長唐辛子のアーリオ・オーリオ」。イカ墨はパスタに練り込まれているので、口の中が黒くなりません。蛸の海の味とトマトの酸味、そして唐辛子のピリ辛な組み合わせが何ともバランスがいい。こちらのパスタは自家製の手打ちとのことで、他でいただくパスタとはひと味も違い美味しいんです。
メインのSecondo Piattoは3種類から選べます。私はお魚の「メカジキのインボルティーニ カポナータ添え」を。メカジキはくるっと生地で巻かれ、その上にはパルミジャーノにイタリアンパセリ。シチリア風なアレンジですね。白ワインに合わせていただきました。
Spaghetti al Pomodoro「トマトソーススパゲッティー 」。最後にパスタを好きな量だけいただけるとのこと。すでにお腹がいっぱいでしたが、こだわりのパスタがホント美味しかったので、30gで注文。シンプルなトマトソースですが、逆にパスタの美味しさが際立ち、もっと注文すればよかったと後悔。
デザートの前に小菓子。お腹いっぱいといいつつ、甘いものは別腹です。
Dolce「スイカのコンポート」。スイカのジュレにはココナッツのジェラートやココナッツビスキュイとトロピカル風味。食感もいろいろ楽しめ、夏らしい一皿。
どれもちょうどいいボーションで、そしてセンスのいい盛りつけ、特にこだわりの手打ちパスタがホントに絶品!雰囲気も落ち着いておりあまりにも居心地がよかったので、会話に夢中になって最後のお客さんになってしまいました。コースもお手頃でワインを飲んでも1万以内に収まるのも魅力的。人気が高いお店だと思っておりましたが、来てみて納得。また季節を変えてお伺いしてみたいですね。