フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
久しぶりに合う元同僚達との食事会。「肉が食べたい!」というリクエストと皆さんの住んでいる場所などを考えて、以前から行きたいと思っていた虎ノ門の「シャルキュ」をチョイス。そう、ここは大好きサンフォコンの千葉シェフと同じワキサカさんで修行されたシェフということで、味には間違いない!(多分自分の好み)という絶対的な自信がありました。
オフィス街の金曜日ということで、店内のお客さんは一週間おつかれさまムード。お一人様はカウンター、グループはテーブル席でカジュアルに楽しんでおります。私たちも全員そろうまで、私ともう1人で軽く乾杯。
「コート・デュ・ジュラ・サヴァニャン・ブラン2010(Cotes du Jura Savagnin Blanc) 1300円」。AOCコート・デュ・ジュラ、葡萄はサヴァニャン種100%、スパイスを強く感じさせ、濃厚で心地よい酸のある味わい。最初からなかなかマニアックな辛口白ワイン。
お通しにはラタトゥイユ。かわいいフォークがついており、みんなでちょっとづつつまめます。
そして黒板の前菜メニューから「キャロットラペ 380円」と「リエット 380円」。お手頃なお値段でワインによく合うちょっとしたアテが揃ってますね。
みんながやっと揃ったところで、ロゼスパークリングで乾杯!「コンテス・ド・ランケン ブリュット ロゼ メトード・トラディショネル(Charles Sparr Comtesse de Rinken Rosé Brut)」。アルザスのロゼスパークリングで、ピノ・ノワール100%。輝くオレンジ色にラズベリーや完熟したいちごの甘い香り、味わいは辛口で飲みやすい。ボトルでいただいたのですが、飲めるメンバーだったのでゴクゴクと早いペースで消費しちゃいました(笑)
そしてこちらのお店の名前にもなっているシャルキュトリたち。フランスの方が来たら大変喜びそうな、本格的なものばかり。まずはスタンダードに「鹿と豚のパテドカンパーニュ 1180円」。濃厚な肉質のパテはいっさい手抜きなし!クラシカルですが、安定感のある美味さ。
そしてお任せで盛り合わせてもらうことに。「アシエット・ド・シャルキュトリ(3種盛り+サラダ)2060円」。でてきたのが、フロマージュ・ド・テット、自家製サラミ、カイエットプロヴァンサル。
フロマージュ・ド・テットは豚の頭を軟らかく煮た後に型で冷やし固めたもの。頭のゼラチン分だけで固めているんですよ、これ。サラミはかなり熟成感がありますね。そしてカイエットプロヴァンサルは豚のど肉、豚レバー、ほうれん草のプロヴァンス地方のパテでコクと味わいがまた独特。どれもこれも美味しいではないですか!
お肉料理に合わせて赤を飲もうと思い、ワインリストをみるとシュッド・ウエストワインの品揃えが豊富!これは飲まねばと思い、お店の方と相談して「キュヴェ・オート・トラディション・ベルジュラック 2011(Cuvée Haute Tradition Bergerac 2011)」をいただくことに。
葡萄はメルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン。深みのある濃い紫ががった赤。ブラックベリー、オーク、なめした皮、チョコレートのような香り。ベルベットのような柔らかさがありつつ、濃縮され熟した果実味と強めのタンニンのバランスが取れた味わいがお肉料理にすごく合います。
シュッド・ウエストの赤と合わせる肉料理、まずは「豚のリオン(豚の低温煮込み、8種のスパイス)2000円」。友人たちはフランスの角煮みたいといっておりました(笑)。とろとろになるまで煮込んだ豚は本当に溶けるようで、全体的に優しい味わい。脂身に刷り込んだスパイスがアクセントとなり、味にメリハリをつけております。
そして「仔羊背肉のロティ 黒オリーブソース 3120円」。赤身の残る羊はサンフォコン同様、火入れ最高!ニクニクしいのですが、柔らかで滑らかな仔羊が文句なしで美味。肉が食べたいといっていた友人もとても満足しておりました。
最後はカフェと「デザート(アイス3種)900円」で。バニラ、マンゴー、カシスだったかな。しっかりと濃厚な味わいなアイスたちで、食後を締めました。
長らく行ってみたいと思いつつ、場所柄なかなかお伺いできなかったこちらのお店ですが、肉料理とそれに合うワインリストも充実しており、マリアージュも大満足!後から気づいたのですが、ビブグルマン3年連続取得の実力店だったんですね。確かにお値段は比較的お手頃で本格的なフランスのシャルキュトリが楽しめるのはかなり貴重。ここはまた通ってしまいそうです。