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そばだけじゃない!郷土料理と地ビールで新潟の味を満喫@越後へぎそば 匠 渋谷文化村通り店

東京で「へぎそばが食べたい!」と思ったら、真っ先にこちらの匠さんが思い浮かぶはず。私も以前、六本木店や四谷店でへぎそばをいただいたことがあるんですが、渋谷店へは初めての訪問。東急百貨店本店の向え、ドンキホーテの並びをちょっと歩いた先の地下1Fにありました。入り口は渋谷にありながら、落ち着きのある感じで安心できますね。

へぎそば匠 入り口

この日は事前に予約を入れていた「料理長お任せコース」。こちらの匠さん、東京にへぎそばのお店を出してからなんと20年にもなるそうで、その記念として新たに「料理長お任せコース」を企画したそうです。2名で予約、予算は1人4000円くらい、好き嫌いがないのでお任せしますといっておいたのでどんな料理がでてくるかとっても楽しみです。

席についたらディスプレイしている地酒達がお出迎え。新潟の大好きな日本酒が並べてあって、テンションがあがります。日本酒の他にもスワンレイクという地ビールや岩の原葡萄園の地ワインもあります。

新潟のお薦めお酒達

日本酒が美味しいお店では1杯目から日本酒をいただくのですが、今回は飲んだことない地ビールをまずはいただくことに。
スワンレイクの「越乃米こしひかり仕込み 945円」と「アンバースワンエール(黒ビール) 945円」。越乃米こしひかり仕込みは普通のビールより軽いのですが、コクもあって最初の一杯として美味しくいただけますね。黒ビールはカラメル風味に酸味が効いて、思ったよりさっぱり美味しくいただけます。さすが、World Beer Awards で賞をとっているビール。上品さと繊細さの中にビールの美味しさを十分に堪能できます。

スワンレイク 地ビール

コース料理の方ですが、前菜からデザートまで11品でボリューム満点。もちろん、名物のへぎそばも含まれています。

1品目の前菜ですが、逢わせ盛りで「ローストビーフ」「新潟産 もずく」「クリームチーズのたまり醤油漬け」の3点。薄味で和風な味付けなのですが、それぞれに個性があってなかなか美味しいお味。見た目もかわいらしく、目でも楽しめます。

前菜なう。今日はコースなのです。

2品目はのっぺ。越後の家庭料理だけあって、ほっとする懐かしい味。シイタケとホタテの出汁がとってもよくきいていて、野菜の素材のよさがダイレクトに伝わるお料理。シンプルにうまいです。

続いては、のっぺ。素朴な田舎の味でほっとします。

3品目はお造り。この日は中トロと鯛のお刺身。お魚を取り扱っているイメージがなかったので、お刺身はあまり期待していなかったのですが、いい意味で裏切られました。お寿司屋さん顔負けの新鮮で脂ののったお刺身が出てきて、ほんとびっくりするほど美味しい!!見た目ももう輝いていてつやつやしていました。

お造り。マグロとタイがピカピカ。

4品目はそばがきすいとん。そばがきをすいとん風に野菜と共に土鍋で煮込んだものがあつあつで出てきました。こちらのお味も薄味でほっとするお味。けんちん汁っぽいのですが、そばがきはもちろん、根菜類の里芋やごぼうがほくほくでした。

そばがきすいとん。

ここでビールから日本酒に。個人的に大好きな「湊屋藤助 1050円」を。八海山、久保田ほど有名ではないのですが、フルーティで爽快なお酒。

さ、日本酒。湊屋藤助。

5品目は揚げ物の「甘鯛と海老芋の蟹あんかけ」うまみを閉じ込めた鯛とほくほくの海老芋が蟹のあんかけでうまさが倍増。こちらのお店のお料理は、出汁がとにかく美味しいし素材自体も美味しいので、これらをうまく組み合わせることで、あまり着飾らなくても安心していただけるんだなって。

甘鯛と海老いものかにあんかけ。

6品目は焼き物の「合鴨のロース」。いままでお魚や野菜中心の中で、お肉がおお、と目を引きます。こちらも料理法はいたってシンプルで、炙った合鴨を甘酸っぱいソースでいただきますが、これがまたうまい。合鴨自体が美味しいんでしょうね、やわらかいお肉でさっぱりいただくことができました。

合鴨ロース。

もうこの辺でかなりお腹いっぱいなのですが、このあともまだまだお料理がくるようで、次は7品目の名物料理、「栃尾のジャンボ油揚げ」。大きな油揚げを2度揚げしてカリッとした食感にネギと味噌を挟んでもらいました。本当は納豆も挟めるようなのですが、ここはシンプルにネギ味噌で。見た目はちょっと地味なんですが、この組み合わせは日本酒と相性ばっちりでお酒が進みます!

ジャンボ油揚げ ネギ&味噌入り

8品目は箸休めに「雲丹のせ茶碗蒸し」が。えびや貝柱が入った茶碗蒸しに生海苔のあんかけがかかっており、その上に贅沢にウニが。もう、海鮮のうまみが濃縮された茶碗蒸しで箸休めというより、しっかりとお腹に入ってくるお料理です。

ウニとふのりがのった茶碗蒸し。

茶碗蒸しの後はとうとうメインがやってきました。9品目の天ぷらの盛り合わせと、10品目の名物へぎそば。天ぷらは「夢幻茸(むげんだけ)」というエリンギを大きくしたような見た目のキノコなのですが、味はきめが細かくて甘みがあって美味しいですね。どうも米ぬかやおからなど栄養源にしているようなのでそのためなのかも。もう一つの天ぷらは布海苔のかき揚げ。さくっとしてどちらもへぎそばとの相性は最高!

へぎそば&天ぷらなう。きのこはむげんだけというものらしい。

へぎそばは、天ぷらにもつかっていた布海苔をつなぎにつかっているため、見た目もグリーンかかっています。この布海苔の成分ですが、プリンやゼリーなどに使われる「増粘多糖類」という植物繊維のため、おそばがつるつるとした食感になるようですよ。こののどごしが病み付きになるんですよね、へぎそばは。ちなみに、へぎそばは別名「布海苔そば」ともいいますが、このそばをへぎ(片木)と呼ばれる器に載せて供されることからこの名が付いたとのこと。へぎの語源は魚沼地方の方言「剥ぎ」で剥ぎ板で作った四角い器に冷やしたそば3~4人前を一口程度に丸めて盛りつけるのが一般的なようです。とにかく、つるっとしたのどごしと食感が楽しいおそばでこちらにきたら、単品でもいいのでオーダするのがお薦めです!!

へぎそば2人前

11品目はデザートの白玉あんこ。あんなにお腹が一杯だったのに、デザートは別腹ですね。甘みを押さえたあんこにもっちりした白玉をほうじ茶と一緒に美味しくいただきました。

デザートに白玉あんこ。もうお腹いっぱいで動けません!

以前、六本木のお店にいったときは料理というより、へぎそばを食べにいったのでここまで料理を食べなかったのですが、料理もかなりいいですね。料理自体はシンプルなのですが、素材を活かしていました。その上、ボリュームも結構あったのですが、全体的にヘルシーで小食な私でも全部いただくことができました。これで4000円のコースであれば大満足です。そして美味しい料理にはなんといっても地酒や地ビール達。お酒とも相性抜群で、なんか新潟にきたような気分にさせてくれます。お客さんもへぎそばが目当てのようで、9時以降に混んできて満席になっていました。でも今回コース料理をいただいて分かったのですが、1次会からじっくり料理を楽しんで最後にへぎそばで締めるというほうがよいですね。

渋谷で美味しいおそばとお酒をいただきたいときは、こちらのお店はお薦めです!

へぎそば匠 階段

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