代々木上原に溜池山王から素敵なイタリアンが引っ越してきた!という噂を聞いてからはや3ヶ月。やっとお伺いすることができました。
この日は友人の仕切りで5人の食通の方々とご一緒に。代々木上原らしくクリエイティブ系なメンバーが集まりました。(誰一人スーツ姿はいなかったということです。)
とりあえずビアで乾杯後、お料理をアラカルトでオーダー。最初にでできたのが、「自家製プロシュート」。オリーブとサラミも一緒に盛りつけてあります。淡いピンク色のプロシュートは見た目どおり柔らかく、そしてまろやかに旨味が凝縮されている感じ。これはなかなかうまい!これだけでワイン3杯はいけますね。
そして付け合わせにフォカッチャとバゲットでしょうか。どちらにもハーブが練り込まれていて、ほんのりと爽やかな香りも放っている素敵パン。
ビアがなくなった後はやはりワイン。最初は白がいいなあということで、イタリア・リグーリア州のワインをチョイス。ぶどうはピガート種、見た目は麦わら色がかった黄色で、ジャスミンなどのお花の香りがする軽やかワイン。個人的にこういうワイン、大好きです。
丁度よく「バーニャカウダ」も出てきました。こだわりのお野菜たちは、トマト、スナップエンドウ、茄子、カブに人参などなど、どれも八百屋さんで見かけないような、新鮮でちょっと野性味を感じるものばかり。食べ応えがしっかりある野菜はやはり旨い。
あっという間にワインは一本空いて、次のワインへ。イタリアの修道院で作っているという「コエノビウム・ルスティクムモナステーロ・ディ・ヴィトルキアーノ」というビオをオープン。いろいろな品種をブレンドしているので複雑な果実味を感じますが、余韻が気持ちよいワイン。ピクニックで飲みたいワインというお題でチョイスしていただきましたが、まさに良い感じ。
「愛知平貝と五島列島一寸豆とpaeinaスペルノー小麦のインサラータ」。平貝とお豆、麦、玉ねぎが入った、さっぱりさわやかサラダ。それぞれの食感と味のバランスが良いので食べていてとっても楽しく、そして白ワインにもとても合いますね。
「サマーポルチーニのグリッシア」はシンプルに網焼きして、塩とオリーブオイルで味付けした一皿。ポルチーニの食感と香りがダイレクトに楽しめます。
そしてかわいい一口大ででてきた「自家製サルチッチャ」。他でいただくサルチッチャよりやっぱり優しい味。そして余分な味付けはせず、付け合わせの焼き野菜とマッシュポテトでいただくと、より味のバランスが整う感じ。
それにしてもワインが進む。今度開けたのはロゼワイン。「ススカール No.5 NV フランク コーネリッセン」。フランク・コーネリッセン氏のビオでチャーミングな甘味と酸のキレ、そして奥深い余韻がたまらない。それにしても友人たちはワイン選びが上手なので今日はお任せしていたらよさそう。
そして私が食べたかった「タヤリン 大分道後産ハモと枝豆のソース」。卵が練り込まれているタヤリンはするっとのどごしよく、ハモのさっぱりとした旨味ソースで夏向きなパスタに仕上がっています。これも好みだなあ。
そして気づいたら赤ワインがもう一本。説明を聞き逃していたので、名前も覚えておらず。ビオワインだったような….。(後から「ジャンフランコ・マンカのパーネヴィーノ」ではということで教えていただきました!)
「リゾット 琵琶湖天然スッポンのソース」。スッポンって個人的にあんまり好きではないのですが、こんなにもスッポンの出汁を引き出して、上品にリゾットにしてくれるんだというくらい奥深い一皿。見た目もセロリはハーブのグリーンが爽やかさを演出しており、こちらも夏向きですね。
最後はみんなでカフェで〆。今更ながらデザートも食べておけばよかったと後悔。
それにしてもこちらのお店、全体的に素材を生かしたシンプルに調理し味付けにすることで、体にすっとなじむ優しい料理が秀逸。そんなお料理に合わせたワインたちも、どこか優しい感じがして飲み過ぎたかもしれません。
お伺いする前はもうちょっと敷居の高いお店かと思っていたのですが、優しいウッディなカフェ風の店内は居心地がよく、カウンター席もあるので1人でもふらりと立ち寄れそう。またまた代々木上原に素敵なイタリアンが仲間入りをしてくれて嬉しい限りです。ようこそ、代々木上原へ!こちらの地で長く愛されるお店になってくれるといいな。