久しぶりに友人とあうために神楽坂に。飯田橋から神楽坂をのぼっていくと以前より若い人ばかり。ちょっと路地にはいると石畳の大人の空間もあるけど、メインの神楽坂を歩く人々は確実に若者ばかり。私が働いていた10年前はもっと大人っぽかった気がする。
そんなことを思いつつ、坂の途中にある若者向けのワインビストロへ。ビオワインが気軽に飲めるということで試しに入ってみる。
2Fにあるそのお店は、エレベーターをおりるとすぐに店内という狭さで、すでに店内は若い人でワイワイしている。一番端の席に案内され、とりあえず食前酒にて乾杯!
アラカルトの料理をつまもうかと思ったら、夜はコースでお願いしたほうがお得とのこと。コースはアミューズ、パン、前菜、メイン、カフェで2980円。確かに安いなあと思い、前菜、メインを選んでお料理を待つことに。
最初にでてきたのが、豚肉のリエットとパン。パンは最初から大盛りで。
とりあえずワインも頼もうかということでワインリストをみると、たくさんのビオワインがお手頃価格。ボトルもいいけどいろんなワインを試してみたかったので、この日は一皿ごとのお料理に合わせて、お店の方に選んでいただくことにしました。
前菜の一皿目は「蛍イカとホワイトアスパラガスの西洋お好み焼き」。見た目が本当にお好み焼きなのですが、中にホワイトアスパラと蛍イカが入っててなかなか個性的。下に隠れて見えませんが、お野菜も食べたいといったら、付け合わせにサラダもつけていただきました。
ワインは好みを聞かれたので、最初は爽やかな白が飲みたいとお伝えすると「Rubizzo Bianco(イタリア トスカーナ)」を出していただきました。ヴェルメンティーノ50%、シャルドネ30%、トレッビアーノ20%。爽やかでフルーティな飲み口はそうそう、最初にこれが飲みたかった!と思わせるくらいいい感じ。若い店員さん、ソムリエのお勉強中といっておりましたが、なかなかやりますね。
そしてもう一皿は「厚切り牛タンのカリカリ焼き」。厚切りの牛タンを切り分けると、すっとナイフが入るほど柔らかい。付け合わせの紫キャベツと粒マスタードでシンプルに肉を味わう。これは美味しい!
合わせていただいたのは「Vignobles Sarrail VS Cabernet Franc(フランス ボルドー)」カベルネ・フラン100%のワイン。軽やかでシルキーな赤が牛タンに合います。こちらもなかなかいいチョイス。
とっても良い調子でお料理とワインを進めていると、今度はメインのお皿。まず1つめは「本日の地鶏と竹の子、菜の花、姫ホタテのココット焼き」。全体的に重いメニューが多かったので、あえてさっぱりめに。ほろほろ地鶏が柔らかく、黄色いソースに菜の花の緑がとても映えます。
そんなお料理に合わせたのが「Quinto Quarto Bianco NV (イタリア)」。ソーヴィニヨン、シャルドネ、ピノ・グリージョ 各1/3づつ。赤ワイン製法で作られた白ワインで、今日いただいた中で一番ビオっぽい。辛口で果実味からの自然な甘さと味わいの厚みを出す塩味と円い酸味で何となくほっこりします。
そしてお肉のメインは「骨付き仔羊の包み焼き」。骨付き仔羊と国産仔羊のムースを網脂で包んだお肉を赤ワインソースでいただきます。濃厚でこってりとした一品。
このお料理には「CHATEAU LAJARRE Eleonore(フランス ボルドー)」。メルロー80% カベルネフラン20%のしっかりめの赤。果実味と酸、タンニンのバランスがよく、こってりしたお料理との相性抜群。ホントこちらの店員さん、ワインの選ぶセンスが素敵!
そしてデザートの前に「Visciola NV Terracruda(イタリア)」。ヴェルナッチャ ディ ペルゴラ 100%で、サクランボとブドウを使ったデザートワイン。ほんのりとさくらんぼの香りがする甘口で、口の中が華やかになります。
カフェに合わせてデザートも。ガトーショコラとババ。甘さ控えめで量もちょうどいい。
それにしてもカジュアルなビストロでここまでいろいろなビオワインが飲めるのはすごいなあ。ボトルで頼んでもビオワインが1本2500〜5000円とお手頃。お客さんは若い方が多く、そのワインのすごさには気づかずがっつり食べれるからきているという感じ。なんとなくビオワインというだけで気取ったお店もあるのですが、これくらい気軽に料理と合わせて楽しむのが本当は正しいのかもしれない。
ワインを飲み歩いている人もかなり満足できるラインナップなので、若者だけでなく、ワイン好きな大人にもお勧め。とはいいつつも、ワインをあまり飲まない若い人が気軽にワインを試すのにもぴったり。「若者よ、もっと気軽にワインを楽しもう!」