先週から体調を崩しており、1週間ほど外食はもちろんアルコールを一切禁止しておりました。さすがにそろそろ食べ歩きが恋しくなり、慣らし外食で以前から気になっていた代々木上原のフレンチビストロへいってみることに。
代々木上原の駅を降りてから電話で空席確認。空いているということだったので、坂をのぼり井の頭通り沿いのお店へてくてく歩きお店に到着。なんとなく見覚えがあると思ったら、そういえばここの場所って以前はプティバトーというフレンチだったなあとふと思い出しました。
そんなことを思いつつ中に入ると、シェフがあたたかく迎えてくれました。ご夫婦でやっていると聞いたのですが、この日は奥様はおらずシェフ一人で料理からサービスからすべてこなしているようです。
お料理のメニューはというと黒板メニューのみでアラカルトとコースが3種類あるとのこと。この日コースメニューは
Aセット:有機玉ねぎのキッシュ&帆立のポワレ盛り合わせ 1680円
Bセット:宮城石巻カワハギポワレ クリームソースローズマリー風味 2730円
Cセット:オーストラリア産 赤身牛肉ステーキ粒マスタードソース 2940円
+たっぷりサラダ、ポタージュ、デザート、パン、飲み物
夜なのにランチみたいでお手頃。そしてこれだったらお一人さまでも気兼ねなく入れますね。
注文してからしばらく待って出てきたのが「くりかぼちゃのポタージュ」。北海道産のくりかぼちゃを使っていますとシェフ。それにしても小さなどんぶり一杯分くらいのたっぷりな量にはびっくり。口当たりサラサラなスープはかぼちゃの甘味と旨味がじんわりと体にしみ込みこんで、一日の疲れを癒してくれる感じ。
あつあつのスープをいただきながら、斜め前のお客さんの会話が自然と耳に入ってきました。親子3人のグループはどうもお母さんのお誕生日をお祝いしているようで、社会人らしきお子さんがプレゼントを渡しつつ盛り上がっていました。なんだかその光景が微笑ましく、ほんわか気分に浸っているとメインのお皿がやってきました。
「有機玉ねぎのキッシュとホタテのポワレ」。とにかく目を引くのがボリュームたっぷりのサラダの量。一皿の半分以上がお野菜で覆われております。その横にはキッシュと帆立のポワレ。キッシュはプリンのような滑らかな食感で、玉ねぎの甘さがほんのりするとても優しい味。そして帆立のポワレとなすも塩こしょうのシンプル仕立て。派手さはないのですが、じっくり丁寧なお仕事にシェフの愛情を感じました。
量が量なので時間を十分にかけつつメインのお皿をいただいた後は、デザートの「ヨーグルトムース」とコーヒー。カップに入ったヨーグルートムースは甘さ控えめの軽い口当たりで、その上に柿の果肉がはいったソースで彩りを整えております。甘めのフルーツがヨーグルトムースと良く合います。とても軽くいただけるので、あっという間に食べきってしまいました。
デザートを食べ終わった頃に、偶然にもワイン好きの知り合いが入ってきました。ワインをお誘いいただきましたが、まだ体調が完全ではなかったのでこの日はこれで失礼することに。
ちなみにお会計はグラスワイン900円も含め、2580円なり。夜なのにこのお値段はとても良心的。お料理もとても丁寧ですし、一人でも気軽に入れるアットホームな雰囲気もよく、フレンチとしてはすごく使い勝手がいいお店だと思います。
お店を出ようとしたところ、この日とても慌ただしくしていたシェフがお店の外まで見送ってくれました。ちょっと不器用そうなシェフですが、すべてに一生懸命でとても好感が持てました。また訪問したときも愛情たっぷりのお料理を作ってくださいね。