フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
以前はグルメ不毛地帯だった、新宿。近頃は新宿三丁目エリアを中心に使い勝手のよいお店が増えてきたような気がします。そんな中、気軽にエゾ鹿をいただけるビストロがあるときき、早速お伺いしてきました。
場所は新宿三丁目駅のC4出口から歩いて2分ほどの「ビストロブルー」。地下のお店で入り口が狭いので、駅近なのにうっかり見過ごしてしまいそう。
地下を降りると広々としたカウンターが。バーのような雰囲気で、ワインボトルたちがディスプレイされています。
テーブル席はレンガな壁面でなかなかオシャレな雰囲気。ちょうど11月は2周年ということで、ボートには2周年用のお得なボトルなどが紹介されています。
最初に出てきたのはお通し「鹿すね肉のタルト」。鹿の端肉を使って作ったもので、こんな小さいながらもしっかりと鹿が詰まっています。さすが鹿メインのお店、この後が楽しみです。
お肉の前にはちゃんと野菜も。「キャロットラペ480円」と「赤キャベツとクルミとグリエールチーズのマリネ480円」。ラペは酸味の強い味つけにアーモンドスライスでとってもさっぱり。赤キャベツのマリネにはクルミとチーズで食感と香ばしさとコクのバランスがとてもいい。
グラスワインは白4種類、赤4種類あって、ビオ中心の素敵な品揃え。ということで最初は白の「Domaine AZAN(ドメーヌ・アザン) 780円」から。ランドックのワインでヴィオニエ100%。海に近いせいか、すごく健康的で果実味が生き生きしている辛口ワイン。華やかな香りもいい感じです。
この日は牡蠣好きの友人が一緒だったので、お肉に行く前に「牡蠣とマッシュルームのアヒージョ 780円」を。グツグツのオイルに牡蠣とマッシュルーム。ワインと合わせるにもピッタリです。
ここからは本気で鹿をいただきます。まずとっても珍しい「エゾ鹿のバスク風レバー串 480円」。ガーリックやらスパイスでバスク風にアレンジしたレバーは臭みもなく、すごく食べやすい。オシャレでここでしか頂けないレアな一品。
続いてのワインは「Pays d’Oc Syrah Organic / M.Chapoutier(ペイ・ドック・シラー・オーガニック/M・シャブディエ)2012 780円」。世界で高い評価を受ける醸造家ミシェルの手掛ける日本限定のオーガニックワイン。こちらもラングドックのワインでシラー100%。フレッシュでエレガントな赤で単独で飲んでも飲みやすい。
そして「エゾ鹿のパテドカンパーニュ 880円」。こちらも鹿肉の旨味がぎゅーっとつまっており、独特のコクと奥深さがたまりません。豚ほど脂身がないのでホロホロとした赤身のうまさが味わえます。
鹿のあの独特な風味には、やはりシュッド・ウエストの赤が合うんです!「Chateau Lamartine Cahors Cuvee Particuliere(シャトー・ラマルティーヌ・カオール・キュヴェ・パルティキュリエール)1200円」があったので迷わずチョイス。シュッド・ウエストワインの応援をしているので、置いているお店があると本当にテンションが上がります。
ちなみに葡萄はマルベック90%、タナ10%。カシスリキュールのように凝縮されたアロマ、しっかりとした酸が果実味を引き締めています。しっかり目ですが鹿パテとのマリアージュはベストマッチ!こちらのお店ではシェフがワインを選んでいるそうで、マリアージュなセンスはとてもいいと思いました。
メインのお肉は「エゾ鹿モモ肉のロースト 1800円」。レアな火入れに、マスタードと赤ワインのソース。これはもうお肉自身を存分に楽しめる演出。赤身肉のジューシーさとさっぱりとした旨味、そしてワインと合わせてのマリアージュがとっても贅沢。こんなお手頃に鹿肉を楽しめるのは、かなりお得ではないでしょうか。
好みなワインが多すぎて、結局〆はチーズとワインで。日本限定のナチュラルピノ、「キュヴェ・風(KAZE)・ルージュ 980円」。ランドックのワインで、若々しいフレッシュな葡萄の果実味が楽しめます。
そして「チーズの盛り合わせ5種 1780円」。モリモリと5種類を頼んでしまいましたが、ワインとおしゃべりでしっかりと最後までいただきました。
この日は鹿肉とワインをたっぷり楽しんで、1人6500円くらい。私の好きな下北沢のようなカジュアルで居心地がよく、お値段もワインのチョイスもgood!今まで知らなかったのがすごく悔しい感じ。そして鹿とシュッドウエストの赤という組み合わせもまさに私好み。
ここだったらお友達と一緒でも使い勝手がいいし、新宿でいいお店知らない?と良くきかれた時に是非紹介してみたい、そんな素敵なお店でした。